男の痰壺

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ある決闘 セントヘレナの掟

★★★★ 2017年6月10日(土) 梅田ブルク7シアター3
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地獄の黙示録」に準える向きも多いみたいだが、確かに、このウディ・ハレルソンは一筋縄ではいかないキャラ付。
大上段に邪教の導師的に鷹揚とも言える裁量を見せるが、しかし基本、私欲が行動原理に思える。
その辺が、かのカーツ大佐と異なりもするが、映画が下世話に面白い所以でもある。
 
主人公は職務遂行に纏わるあれこれ以外に2つの関係について問われる設定だ。
父親との関係と妻との関係。
これが両者ともに似非な愛情とかではなく、冷めた非人間性ギリの性格付けがされている。
 
終盤、ためた設定が飽和し、主人公が行動に出る。
容赦の無さが清々しい。
 
最近見た「夜に生きる」もそうだったが、人種差別を徹底して容認しない姿勢が顕現している。
レイシスト大統領へのハリウッド流返し歌だろう。
 
ハレルソンの一筋縄ではいかぬ気で結局は私欲が行動原理なキャラ付けが映画を下世話に面白くする。主人公は父・妻両者との関係を再考させられるが似非な愛情を廃し冷めた非人間性ギリで、そんな中、ためた設定が飽和し行動に出る。容赦の無さが清々しい。(cinemascape)