男の痰壺

映画の感想中心です

2019-05-15から1日間の記事一覧

ほとりの朔子

★★★★★ 2014年2月23日(日) シネヌーヴォ 受験少女の感傷バカンスに片寄するほど暇でなく、擬似ロメールめいた寂れた浜辺の無為な会話も左程成功してるとも思えぬのだが、仮初の言葉に隠された本音や余裕の下の切実や衝動が静かに立ち昇り健全な肢体が闇と対…

ドクトル・ジバゴ

★★★ 1981年10月3日(土) OS劇場 所詮はリーンが肩入れもできぬ背景としてのロシア革命だし、不倫愛の背徳性も直視せぬので、両者が乖離し強度が無い。個々のシークェンスの厚みは大層なものだが、スペクタキュラーな要素があらずもがなに思える。それでも終…

地下室のメロディー

★★★ 2019年5月12日(日) プラネットスタジオプラス1 冒頭、刑務所を出所したジャン・ギャバンが列車に乗ると、まわりの乗客がみんなバカンスの話をしている。 黙って聞いていたギャバンがひとりごつ。 「うーむ…バカンス旅行が大はやりらしい」 自宅のある…

ドン・ジョン

★★★ 2014年3月15日(土) テアトル梅田2 イケイケのしんどい女よりくたびれかけてても気のおけない女というコンセプトはレヴィットごとき若造に言われたくない。シーンの場を限定し反復する話法は原理主義的主人公を反映する為としても世界を矮小化する。家…