男の痰壺

映画の感想中心です

2021-01-12から1日間の記事一覧

未完の対局

★★ 1983年1月23日(日) 伊丹グリーン劇場 三国と孫演じる世代の話は2人の役者の重厚さも相まりまあまあ見せる。しかし紺野と沈の若い世代の話になると役者陣の薄さもあり内容的にもふやけて映画は細っていく。実力者揃いのスタッフだが合作の弊害を純彌では…

SOMEWHERE

★★ 2011年4月9日(土) 梅田ガーデンシネマ1 ガーリー作家の描く「男」の喘ぎの何たる形骸。空っぽバカ男の涙の1人よがりを如何にもと描くソフィアの男を見る眼に人事ながら心配を覚える。シークェンスごとに詠嘆的間合いがあるが空転し詩的でもない。エル…

エスピオナージ

★★★★ 1983年3月12日(土) シネマ温劇 冷戦下のスパイ戦の欧州を舞台に展開する様が、アメリカンドライではなく英仏の呉越同舟的どんより関係を軸にすすみ秀逸極まりない。娯楽職人ベルヌイユの技も冴え駆け引きの応酬は薩夫チック。主要キャスト4人中ブリン…

Swallow スワロウ

★★★★★ 2021年1月5日(火) 梅田ブルク7シアター4 何度か見ていた予告篇から受ける予断は、異物食がエスカレートしてリンチやクローネンバーグ的に不条理に振れていく展開であった。腹の中で釘や押しピンが人体を侵蝕しメタモルフォーゼが始まる、みたいな…