男の痰壺

映画の感想中心です

2018-04-11から1日間の記事一覧

ワイルドカード

★★★ 2015年5月11日(月) 新世界国際劇場 殺陣はハイスピードで引き延ばされた技炸裂が呵責が無くてそれなりに魅せるのだが、どうにもこの主人公がゴールドマン脚本による為ニューシネマチックにモラトリアムで融通が利かない。その辺ウェストの筋肉脳で理解…

不良少年

★★★ 1979年8月25日(土) SABホール 物語を通して何かを提起するというよりドキュメンタリズムの荒削りな即物性の生々しさをフィルムに刻印することで完結してしまっている。小宇宙での内ゲバではなく、社会性の中での善悪や正邪の相克といった相対化の試み…

ラブレス

★★★★★ 2018年4月7日(土) 梅田ブルク7シアター7 子供が失踪するというモチーフ。 桐野夏生の小説「柔らかい頬」や韓国映画「シークレット・サンシャイン」を想起する。 しかし、それらのように形而上的な世界観に突入するわけではない。 あくまで、リアリ…

対話の可能性

★★★ 2015年3月28日(土) シネヌーヴォ 捕食し噛み砕き感化し変質させる個人史や民族史や国家史の暗喩だとしても野菜人間初出の衝撃は瞬く間に薄れワンアイデアを繰り返す芸無さが惜しまれる。有名な騙し絵の野菜公爵との近似も価値減殺か。粘土の2話・3話…

愛の亡霊

★★★★★ 1979年2月10日(土) 伊丹ローズ劇場 大島が政治的・社会的メッセージを枠外に置いて狂気や煩悩からも遥かな地点に咲かせた人間の絶対善性。しかし、無垢であることはそうでないものを狂わせていく。人間の救い難い性を撮影所システムの残り香を駆使して…

ヴァレリアン 千の惑星の救世主

★★★★ 2018年4月7日(土) 大阪ステーションシティシネマ7 俺はリュック・ベッソンの「愛」に対する価値基準には余りに能天気で全く同意するわけではない。 しかし、彼の子供脳による宇宙人のイメージには目を見開かされる。 例えば「スター・ウォーズ」に出…