★★★ 2021年9月7日（火） ＴＯＨＯシネマズ梅田１
マーベルの映画でなかったらどんなに良かったろうと思いました。そう思わせるくらいに、前半で２回あるアクションはジャッキー映画の良質な発展形といってもいい出来です。
結局後半は、ＣＧまみれのお子様世界がキレのある擬闘に取って代わる。わかっちゃいたけどしんどい。松坂牛のステーキを食ったあとにガストのミックスグリル定食ライス大盛りを食わされるようなもんで、年寄りにはキツいっす。
それにしても、シム・リウという聞いたことない中国系カナダ人役者が、これだけの殺陣をこなしてしまうのは驚きだ。勿論それなりの素養がある人なんでしょうし、そう見せるテクニックも向上してるんやろうけど。その点が一番驚いた。
予告篇見てたとき、シャン・チーの父親役はてっきりジャッキーだと思い込んでいた。トニー・レオンとわかってショックだった。人間歳とるとみんな同じような顔になるんですな。
武侠風味のピカレスク譚に食焼けしつつも、現代パートに入って俄然身を乗り出す。シスコの走行バスでのアクロバティックな闘技とマカオのビル外壁のそれはジャッキー映画直系。妹との共闘も『ＰＳ３』を偲ばせる。あとはＣＧ天こ盛りで再び胸焼けする。(cinemascape)
