男の痰壺

映画の感想中心です

ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー VOLUME3

★★★ 2023年5月19日(金) 大阪ステーションシティシネマ6

2作目でのアライグマ、ロケットのキャラ深化を見ればこうなるのは必然かと思わせるロケットど真ん中作である。

それに加えてマンティス(触覚女・クイルの異母妹)やネビュラ(キカイダー女・ガモーラの義妹)もキャラが深掘りされ、グルート(樹木生物)、ドラックス(怪力バカ男)も十二分な見せ場を与えられる。ジェームス・ガンのキャラ愛総開花の趣きがあり楽しい。

でも、肝心のクリス・ブラット&ゾーイ・サルダナの中心軸はワン・オブ・ゼムに成り下がり物語は拡散したままお開きとなる。

 

今回、ロケットの過去挿話が随所で挟まれる構成で、このパートが泣かせるのだけど、「ピノキオ」のサーカスから「ファインディング・ニモ」に至るまでのアメリカ映画お家芸とも言える弱者コミューンの中からの伝説誕生。既視感バリバリであったがカワウソのライラには胸打たれた。

 

ジェームズ・ガンのキャラ愛深化が過ぎて最早お話はどうでもいいとも言える。触覚女とキカイダー女が前面に立ち反ルッキズムの理想系を表象。中心軸ロケット挿話は最弱層からの伝説誕生で言わばパターンだがカワウソのライラに泣く。真ん中の2人は霞む。(cinemascape)

 

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