男の痰壺

映画の感想中心です

ネオン・デーモン

★★★ 2017年1月13日(金) 大阪ステーションシティシネマ
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成り上がりモノとしての体裁を保っている前半は演出も硬質にエッジが効いており良いのだが、後半、構成上の破綻が演出も浸食しグダグダ感が弥増す。
もちろん、意図された破綻なのだろうとは思う。
 
持ってる者と持たざる者の女の確執は膨張したジェラシーが憎悪へと延伸して物語を転がすのが常套だが、レフンは、それではつまらんと思ったのだろう。
3段階くらいジャンプしてカニバリズムまで行き着く。
そんでもってその後は超常の世界。
そのホップ・ステップ・ジャン~プのホップもステップも前半の出来に比べて格段につまんないのだ。
 
この映画の突出した2つのシークエンス。
・有名カメラマンとの顔合わせから撮影に至る場面。
・ファッションショーのモデルオーディション
ともにカメラの縦と横の移動がゾクゾクするほどの肌感覚で迫る。
 
後半、構成上の破綻が演出も浸食しグダグダ感が弥増す。持つ者・持たざる者の確執は膨張したジェラシーが憎悪へと延伸した挙句カニバリズムまで行き着くが展開は傲慢。前半の2オーディションシーンのみ突出。カメラの縦横の移動がゾクゾクするほどの肌感覚。(cinemascape)