男の痰壺

映画の感想中心です

ブランカとギター弾き

★★★ 2017年9月4日(月) シネリーブル梅田1
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こういう真摯な映画には世間の評価は甘くなるし、俺も例に漏れない。
ストリートチルドレンを描いた映画である。
だが、その解釈には新味はない…と敢えて言わせてもらう。
 
今一歩足りないと思うもの。
ブランカの歌の艶とスウィング
・爺さんのギターのビート
・兄貴分小僧の悪辣
・人買いばばあの計略
・おかまの善意
 
全般に淡泊なのよ。
自力で海外を渡り歩いて、これをモノにした長谷井監督の今後は期待したい。
 
真摯に題材に取り組んだ映画には与したいがそれでも幾何かの過剰は欲しい。ブランカの歌のスウィングや爺さんのギターのビートが決定的に足りないので夢見る余地が残らない。小人の憎悪や人買いばばあの傲岸や尼僧の凡俗とか世間の冷気は容赦ないのだから。(cnemascape)