男の痰壺

映画の感想中心です

2017-06-04から1日間の記事一覧

エヴェレスト 神々の山嶺

★★★ 2016年3月13日(日)MOVIXあまがさき2 南西壁・冬季・無酸素・単独と岡田が物々しく宣う不可能ごとが、とどのつまりモノローグな夢枕獏節でしか表現されないのが日本映画のジャンル限界なのだろう。穴を言い出せば切りないが傍観的語り部に徹すべき男を…

バリー・リンドン

★★★★★ 1977年7月10日(日) ビック映劇 物語は方便に過ぎず、役者は単なる装置である。兎にも角にもロケハンと衣装とメイクを含めた映画美術と臨界超えF値による幽玄の室内と観光的薄さと対極の歴史を内包する屋外の光。それら技術への過度の傾倒が周回した挙…

★★ 2017年6月1日(木) 梅田ブルク7シアター3 やはり河瀬直美に何かを期待してはダメだった。 珠玉のラブストーリーと惹句にあるのだが、どこがやねん。 冒頭、男と女の最悪の出会いがある。 女は男に強烈な悪感情を抱く。 まあ、ラブストーリーでは常套な…

マネー・ショート 華麗なる大逆転

★★★★ 2016年3月9日(水) TOHOシネマズ梅田2 カレルの調査チームが目の当たりにするサブプライムの最川下の荒廃した宅地や業者とか格付け会社の似非権威の実態が講談的だ。リスクを負ったのだから世界が崩壊して俺が設けて何悪いくらいに開き直って欲しい。…

十戒

★★★ 1974年9月8日(日) 伊丹グリーン劇場 義兄弟間の確執は解っても所詮はユダヤの本質は理解し難い。半分が俺第一の10戒律の独自裁量で上げ下げされるヘブライ人はいい面の皮だ。見た当時はひたすら紅海が割れるシーンのみ待ち続けたが今見たら多分エキス…

肉体の門

★★★ 2017年5月20日(土) シネヌーヴォ 冒頭で戦後の闇市界隈の混沌がスローモーションで捉えらえる。 今風だし、清順のそういう描法は見たことなく何が出てくるかの期待が高まる。 でも、結局は何も出てこない。 女同士のコミューンの諍いが描かれるが、下…