男の痰壺

映画の感想中心です

2017-10-27から1日間の記事一覧

木屋町DARUMA

★★★ 2015年10月12日(月) 第七藝術劇場 極めて常道の展開でスカされた。身障者を食い物にする図式も描かれるが傍景でしかなく、主人公がダルマになった或いはされた事実は物語を転がさないのだ。エンケンはちょっとしんどい。一方三浦誠己が演じる男が複雑…

白夜の調べ

★ 1978年1月29日(日) 伊丹ローズ劇場 栗原小巻もユーリー・ソローミンも決定的に色気が欠けているので、木偶の坊の惚れたはれたを延々と見せられて苦痛である。加えてロシアの風土がうそ寒く日本は京都の風情までもが何故か沈鬱極まりない。時代錯誤な製作姿…

ナイト・オブ・ザ・リビング・デッド ゾンビの誕生

★★★ 2017年10月21日(土) プラネットスタジオプラス1 もちろん始祖であるが故に全然怖くない。 ゆっくり歩いてくるゾンビは俺でもやっつけられそう。 それでも、16ミリ・モノクロの即物感は悪くない。 ゾンビの初出シーンの、何のタメもない、単におっさ…

チャルラータ

★★★★ 2015年10月24日(土) テアトル梅田1 メロメロに溺れる域まで行かぬ忍ぶ恋を描き、亭主の硬質な生業を細緻に織り交ぜ極めて英文学的な芳香を醸している。それでも終盤の畳み掛けはダイナミックでストップモーションの余韻も詠嘆的だ。ブランコの『ピク…

はなれ瞽女おりん

★★★★ 1978年1月29日(日) 伊丹ローズ劇場 多分篠田は陰々滅々たる水上原作に共感を抱いたわけではなく、失われゆく日本の原風景をフィルムに刻みつける方便としただけだ。結果宮川が撮影中に自身で遺言と称したフィルムの輝きは悲惨を浄化し岩下は生々しさか…

ディストピア パンドラの少女

★★★ 2017年10月21日(土) 新世界国際劇場 【ネタバレあります】 文字通り絶望的な未来を描いているのだが、俺はゾンビ映画という描法がもう限界なんじゃないかと思って、そっちの方が気分ディストピアっす。 意欲的な作品なのだろうとは思う。 出だし、30…

ジョン・ウィック

★★★ 2015年10月21日(水) TOHOシネマズ梅田3 ガンカタみたいなのかと思ってたら完全な出たとこ勝負だった。そしてやはりと言うかキアヌは未だ重かった。リアリティの裏付けを欠いたままの禁漁区的エリアのゲームっぽい小便臭さもウンザリ感を煽る。下手な…

トランザム7000

★★ 1978年3月7日(火) 伊丹グリーン劇場 どうにもバカが振り切れず体制迎合的に安住してるもんだから生温くだるい。ニーダムは好漢なんだろうがファイト一発スタント命であっても見せる技術が凡庸ではどうしようもないっす。男2人をタイトルにしてるがレイノ…

下町の太陽

★★★★ 2017年10月21日(土) シネヌーヴォ 1960年を前後し松竹で若手映画人による反体制のムーブメントが起こる。 後に松竹ヌーヴェルバーグと称されるのだが、その輪に加わるこができず傍から眺めていた男がいた。 山田洋次。30歳。未だ監督昇進は果た…