男の痰壺

映画の感想中心です

ディストピア パンドラの少女

★★★ 2017年10月21日(土) 新世界国際劇場
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【ネタバレあります】
 
文字通り絶望的な未来を描いているのだが、俺はゾンビ映画という描法がもう限界なんじゃないかと思って、そっちの方が気分ディストピアっす。
 
意欲的な作品なのだろうとは思う。
出だし、30分は何が起こるのかっていう期待で胸がふくらむ。
 
でも、たとえば、白昼ゾンビだらけの町を通過せねばならず、活動停止中で棒立ちゾンビがゆらゆら揺れてる脇をソロリソロリってな描写が出てくると、いったいこういうの何十篇繰り返されるねん…と思ってしまうのだ。
鎖に繋がれた凶暴ゾンビも然り。
 
冬虫夏草のようなゾンビ発展系は新しいにしても、インパクトは薄い。
演出も凡庸ではないが、キレとハッタリが不足なのだ。
 
大構えな迷彩の効いた開巻だが、それだけに後の常套展開はジャンル映画の限界を露呈させる。活動停止中棒立ちゆらゆらゾンビの脇をソロソロ擦り抜けるシーンの既視感。冬虫夏草な発展系は新しくもインパクト希薄。演出もシュアだがキレとハッタリが足りない。(cinemascape)