男の痰壺

映画の感想中心です

2018-04-18から1日間の記事一覧

山の音

★★★ 2015年5月17日 シネヌーヴォ 上原の下衆ぶりに呵責が無く冷徹な視線は透徹されてるのだが、反する2人の感情ベクトルが嫁不憫・義父優しいの域を出ないので生煮えである。その奥底のマグマを対置的に照射すべき山麓の静謐が演出的にこなれていない。際ど…

クレイマー、クレイマー

★★★★★ 1980年11月23日(日) 梅田東映パラス 単に社会事象への問題提議の映画だったら、ここまでの感銘は無かろう。親が子を想い子が親を想う様を緻密なディテールで積み重ね、それこそが事の本質と言ってるかのようだ。ベントンの演出は精緻を極めアルメンド…

ウィンストン・チャ-チル  ヒトラーから世界を救った男

★★★★ 2018年4月14日(土) 大阪ステーションシティシネマ9 チャーチルの歴史的評価を知らないので、ここに描かれたことは話半分くらいにとの抑制が働く。 だいたい、この大戦の当時の趨勢から見て、彼の判断が正しかったのか疑問だろう。 たまたま、米国の…

ハーツ・アンド・マインド ベトナム戦争の真実

★★★★ 2015年5月11日(月) シネリーブル梅田4 語り尽くされた戦争だが、それでもその発端部分はそれほど言及されている訳でもない。対戦の終結から10数年、戦勝の余韻冷めやらぬムードの一種の華やぎが記録されたフィルムこそ貴重かもしれない。過ちは幸…

俺は上野のプレスリー

★ 1978年12月28日(木) ダイニチ伊丹 制作当時でさえアナクロであった純情男の恋がヘナチン男なのに簡単に成就してしまうのが温すぎ、しかも、それをクド過ぎる吉幾三とカルーセル麻紀をサブストーリーに配し縁取るとあっては見てるのが一種の苦行にさえ思え…

女は二度決断する

★★★ 2018年4月14日(土) シネリーブル梅田1 こういうことを言いたいなら、主人公の設定はどうにかならなかったのかって思う。 冒頭、刑務所に収監中の男と結婚。 男は出所後、悪行から手を引いたらしいが、それでも胡散臭い連中と付き合いがある。 女も体…