男の痰壺

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ウィンストン・チャ-チル  ヒトラーから世界を救った男

★★★★ 2018年4月14日(土) 大阪ステーションシティシネマ
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チャーチル歴史的評価を知らないので、ここに描かれたことは話半分くらいにとの抑制が働く。
だいたい、この大戦の当時の趨勢から見て、彼の判断が正しかったのか疑問だろう。
たまたま、米国の参戦で巻き返せた結果、今があるのだ。
我が日本でも敗戦後、極東軍事裁判で多くの戦犯が極刑になった。
彼も、それと同じ末路をたどった可能性は否めないのだ。
 
だが、そんなこと考えてたらキリがないのである。
不覚にも泣いてしまったぜ!
あの、電車のシーン。
見え透いてるのは分かってまんがな。
でも、この映画は、溜めを十二分に行ってました。
八方ふさがりで、何千人という兵士を捨て駒にして見殺す作戦にGOサイン。
何やっても上手くいかない。
周りは非難轟々。
頼みの綱のアメリカには袖にされます。
もう、チャーチルを追い込む追い込む。
 
であるから、国王の変心(というか心情の吐露)がズバリ利きました。
ベタ作劇が見事にハマッった。
 
ゲイリー・オールドマンは好きだし、賞とって良かったねって思うが、俺はそれほど買わない…かも。
ダークナイト」のヒース・レジャーなんかのときも思ったが、原型を留めぬまでのメイクに補助された演技は、どこか本物じゃないって気がするから。
 
ヒトラー嫌いの一念に突き動かされた世界観は何千人もの見殺し作戦にもGOを出すが、穏健派に追い込まれ頼みの綱にも袖にされ窮地に。その釣瓶打ちの追い込みの徹底振りと密室での国王との一幕の鮮やかな契機。怒涛の地下鉄へ繋がるベタな浪花節だよ人生は(cinemascape)