男の痰壺

映画の感想中心です

2018-10-01から1ヶ月間の記事一覧

悪童日記

★★★★ 2014年10月7日(火) TOHOシネマズ梅田6 ナチ支配下の東欧で状況を見つめる双子の冷視線は否応なく『ブリキの太鼓』のトリックスター少年オスカルを連想させるが、言うほど弾ける訳でもない。真摯な作風は原作への遠慮の裏返しとも言え、それは映…

ブリット

★★★ 1980年7月18日(金) 毎日文化ホール 寡黙すぎるマックイーンからは怒りや執念よりもナルシズムが匂い立ってかなわん気がするし、残念ながらカーチェイスは風化してしまっている。しかし、フレイカー撮影の鋭角的なショットの連続はスタティックな怜悧さを…

民衆の敵

★★★ 2018年10月6日(土) プラネットスタジオプラスワン 開巻すぐ、写真つきで登場人物がクレジットされるのだが、ちょっと珍しい。 しかし、それでもどうやろか、これはジャンルのオリジナルではあるんだろうが矢張り単線構造の物足りなさは否めないように…

ザ・シークレット・サービス

★★★★ 2014年10月19日(日) トビタシネマ ダラスに於けるトラウマが一応捨て身の横っ跳びで回収されるが、その部分は全然本気じゃない。ピアノ弾きつつ女口説き、結構しつこく追い回す親爺をイーストウッドが水を得たように快演。ジャッカルばりに八面六臂の…

ルナ

★★★ 1980年8月5日(火) ビック映劇 親と子の不寛容がもたらす絆の断絶を月は黙然と見おろすだけ。そういう諦観の果ての悟りは冷たい光に包み込まれる。採光を操るストラーロの撮影が圧倒的。だが、オペラにせよ近親相姦にせよクレイバーグと親和性がなく無理…

イコライザー2

★★★★ 2018年10月4日(金) 大阪ステーションシティシネマ12 ジャンルのエッセンスを寄せ集めた代物で新しいことは何もないとも言える。 前作でクロエ・モレッツが演じた役どころは、今回は黒人少年。 これを演じるのがアシュトン・サンダース。「ムーンラ…