★★★★ 2023年6月11日(日) プラネットプラスワン
オリヴィア・デ・ハヴィランドって確か「風と共に去りぬ」のメラニーの人だよな、随分と印象変わるなーって見始めて思ったけど、多分、俺が彼女の映画を見てないだけで、こっちが本線だったんだろ。堅物女の役です。
イケてる野郎がイケてる女をものにする。その横でその他ABCみたいな男はマドンナに憧れつつその他DEFみたいな女とくっつく。でも、結局はそれが一番幸せだったんですよーと世の俺を含めた大多数のその他ABC男は自己肯定できるという寸法です。
ジェームズ・キャグニーが若干の狂気をまといながら演じるこの役がどんどん被虐味を帯びるにつれて(特に濡れ衣で刑務所に収監されるあたり)、ジャック・レモンにぴったりの役やなあと思いました。となればデ・ハヴィランドはシャーリー・マクレーン、リタ・ヘイワースはマリリン・モンロー、ジャック・カーソンはトニー・カーティス、監督はビリー・ワイルダーで、なんて妄想も。
でも、これはこれで出来上がった映画ですからやってもしゃーないですかね。
いいように使い捨てられるキャグニーにレモンが被りループする映画史を思わずにいられない。嫁にするに堅物の赤毛女の心根はプラチナブロンドイケイケ女に勝る。そんな俺を含めたその他大勢男共の自己充足を叶える物語。赤毛はいちごブロンドになる。(cinemascape)