男の痰壺

映画の感想中心です

ドミノ

★★★ 2023年10月30日(月) MOVIXあまがさき11

能力者と組織の戦いを描いたローバジェット・90分の映画ってことで、80年台のデ・パルマやクローネンバーグなどの作品を想起させるのだが、いかんせん見飽き聞き飽きの設定鶴瓶うちで新たな刺激もありません。でも、ロドリゲスがCGまみれの大作に倦んでこういうタイトな小品に回帰したことは良しとしたいと思いました。

 

90分に詰め込んでいるので、良く言えば無駄がないのだが、遊びがない車みたいなもんで展開が性急すぎてしんどいとも言える。まあ、俺としてはそれでもタイトで悪くないと思いましたが。

 

今ある現実世界が転倒して虚実がひっくり返ってしまう。「シックス・センス」や「ファイト・クラブ」以降、というかそれ以前もあったように思うが、最近、好んで脚本に使われるちゃぶ台返しのトラップだが、そろそろ又かと感じるようになりました。

 

最早驚きもないちゃぶ台返しなのだが、タイトな時間に詰め込んで疾走し続けたロドリゲスの回帰志向を良しとしたい。CG絡みの大掛かりな見せ場無くてもこの手のジャンルでまだやる余地はある。80年代のデ・パルマやクローネンバーグみたいに。(cinemascape)

 

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