男の痰壺

映画の感想中心です

オレの獲物はビンラディン

★★ 2018年4月19日(木) 新世界国際劇場
イメージ 1
ラリー・チャールズの映画は、「ブルーノ」しか見てないのだが、あれは傑作だった。
なんというか、胆の据わり方がハンパなくって、殺すもんなら殺してみやがれっていう開き直りがたまらんかった。
「ブルーノ」を含め「ポラット」「ディクテーター」とサシャ・バロン・コーエンとのタッグが続いた。
のだが、今作はニコラス・ケイジ主演。
しかも、実話をもとにする。
 
したがって、自由な創造はどうしたって制約されるし、ケイジ御大も頑張ってるがコーエンの破壊力には及ばないんですわ。
 
仕方なく、神を出したりするのだが、なんだか付け焼刃感が漂う。
 
モデルの実人物をなぞってるだけな感じで退屈。
 
実人物と実挿話に引きずられ創意余地が限られたのか、或いはバロン・コーエンの不在が破壊力の低下を齎したのか、期待したパキスタンでの傍若無人なハチャメチャはフニャチンだ。神の造形に至ってはギャグとシュールの狭間で浮いている。覚悟は喪われた。(cinemascape)