男の痰壺

映画の感想中心です

2019-01-21から1日間の記事一覧

さよならをもう一度

★★★★ 2014年7月4日(金) トビタシネマ サガンの中年女性への嗜虐的いたぶりがパリを舞台にした異郷感とシンクロして、受け一方のバーグマンの孤独感をいや増させる。ヌーベルヴァーグのようなシニカルさだ。トニパキの若気の至り的ダメさとモンタンの中年の…

思えば遠くへ来たもんだ

★★★ 1980年8月19日(火) 伊丹グリーン劇場 古生代ジュラ期の化石の如き民青イズム臭横溢する物語とニキビ汁と四畳半のスペルマを彷彿させる海援隊というマイナス要因が合体し2乗されれば何故か普通の映画になった。何かが変わる気配は微塵も無いけど、叙情性…

ミスター・ガラス

★★★★ 2019年1月19日(土) TOHOシネマズ梅田6 【ネタバレありです】 「アンブレイカブル」の続篇だってことは知っていたが、「スプリット」も連関してるってのは何分未見であるので知る由もない。 まあ、それでも面白かった。 筋としては、いまさら言っ…

麦子さんと

★★★★ 2014年1月11日(土) TOHOシネマズ梅田6 構成は脚本段階で省略が効き、安易に大林的ジュブナイルな陥穽に落ちないのも好感を持った。低温兄妹も心根の奥では親への思慕は持ち合わせていることを自認する。ベタだが随所でそこそこ辛辣で納得性がある…

アレンジメント 愛の旋律

★★★ 1980年5月28日(水) 毎日文化ホール 『8 1/2』的自己探求と言えば聞こえは良いが単なる不倫の自己釈明と思えなくもない。どっちにせよカザンの想いは1人よがりで普遍化されているとは思えずニューシネマ勃興期に登場した出遅れのフェリーニもどきの感が…

日の名残り

★★★★★ 2019年1月19日(土) 大阪ステーションシティシネマ5 趣味な映画なのだが、公開当時なんで見なかったかと考えるに、 アンソニー・ホプキンスに辟易してたからだと思うのだ。 これは、1991年の「羊たちの沈黙」の2年後の作品である。 徹頭徹尾、…