男の痰壺

映画の感想中心です

2020-12-12から1日間の記事一覧

黄昏

★★★ 1983年7月14日(木) 戎橋劇場 父娘の確執といってもムキ身で鬩ぎ合うものではない。所詮は互いの我の張り合いであって、そこに物語の真の深い感銘を見出すのは難しい。フォンダ父子の実状を映画に被せて見るのも所詮ゴシップに過ぎない。生身の老いの痛々…

エンジェル ウォーズ

★★★ 2011年8月13日(土) 新世界国際劇場 2段重ねの妄想までは抑制されたケレンとハッタリも効き傑作なのだが、3段目となる妄想が趣味世界に耽溺した幼稚世界でのバトルで、体技をCGで誤魔化すレベルに留まらずゲームのデモ画面的空虚な不快感を撒き散ら…

象のいない動物園

★★ 1983年6月10日(金) 緑ヶ丘小学校講堂 人間の都合で生殺与奪された動物たちは戦後混乱期の少年少女に希望や喜びを与えたのであれあば多少は報われるというのは製作した動物園の論理。木訥なタッチが人間の欺瞞の粉飾に荷担するなら子供たちだって見透かす…

記憶の技法

★★★ 2020年11月28日(土) シネリーブル梅田4 池田千尋。黒沢清の愛弟子にして「クリーピー」や「空に住む」の脚本に参加。 とまあ、パロディアスユニティの血脈を引き継ぐ正統嫡子ということなのだろうが、「スタートアップガールズ」と本作を見た限りでは…