★★ 2020年2月6日(木) TOHOシネマズ梅田2
前作を俺はまあまあ好きではあったのだが、それはなにもコンゲームとして優れているからではなかったのである。
ええ歳こいたおっさん達が、こたつ入ってみかん食いながら、チンチン立ったみたい話をするっていう半日常的なしょたれ感が好きだったんだと思う。
それを演じるに、中井も佐々木も十二分に内省化する力量の持ち主なので安心して見ていられた。
で、今作であるが、そういうしょたれを愛でる風情はきれいさっぱり喪失して、残ったのは形骸的なダマシの話だけっす。
しかも、かぎりなーく薄い。
薄いうえに、前とおーんなじことやっとる。
武正晴としては、完全に乗っかり仕事で何の意欲も見られない。
こんな仕事しとったら、今にろくなことならへんどー。
もともとに気の利いた騙し芸があるわけじゃないのに、冴えないテキトー男たちの馴れ合いの狭間から時折垣間見える本物といった味わいさえも喪失してスカスカ。塚地やほうか等前作で本筋に絡む余韻を見せた脇役も顔見せ程度。完全な乗っかり仕事だ。(cinemascape)