★★★ 2022年2月16日(水) 新世界国際劇場
【ネタバレです】
繰り返される時間軸の中に閉じ込められるっていう全然目新しくもない話を、さしたる緊張感もなくまったりと描いている。何か耳目を唸らせるような斬新なアイデアかあるかというと、どうやろか、
無いと思います。
タイムループを題材にした映画って何があったかなと、記憶に自信を喪失しつつある俺ですが、5分ほど考えて2本の作品を思い出した。
「ミッション8ミニッツ」と「オール・ユー・ニード・イズ・キル」ですが、前者の切ないまでのロマンティシズムや後者のヒリつくような切迫感は作品を佳作たらしめてたと思うんです。
同じ1日を何万回と繰り返さないといけない。
その絶望的な虚無の中を生き続けてきたにしては、主人公の精神状態がフラットに過ぎる。そのへんもっと突き詰めたアイデアが出る余地はなかったのかと思うし、切実味を付与できたポイントじゃなかろうか。
男の来し方が明らかになるにつれコメディベースの展開から途方もない時間軸の閉塞が浮かび上がり笑ってる場合じゃないとなってほしいがそうでもない。マジ配分の匙加減が今いち。男は惰性に安息を見出し女はそれを我慢できない。それは世の理かもしれない。(cinemascape)