男の痰壺

映画の感想中心です

全員死刑

★ 2017年11月23日(木) シネリーブル梅田2
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原作未読だし小林勇貴監督の前作「孤高の遠吠」も未見であることを考慮しても、この映画はクズだ。
なんでも、撮る前に塩田明彦の「映画術」を読んだんだそうだが、いまさら、そんなん泥縄で読んでるような奴に撮らせるなよってことだわ。
 
ゲス一家を描いており、そのモチーフは悪くもない。
大体、この世の中の映画なんて半分以上がゲス人間を描いてるようなもんです。
でも、そういうゲスに対し批判するにせよ、共感を示すにせよ、作り手は何らかのスタンスを表明せねばならない。
その点が決定的に欠ける。
何を見せたいねん…ちゅうことです。
空っぽの上に、映画的な演出はド下手ときた日にゃあ、もはや拷問ですわ。
 
クソ家族を描くに糞モラルをもってすればマイナス二乗でサバけた視界が広がりそうなものだが半端ない低脳感が化学反応を減殺しクソ溜めな荒野しか現れない。芯となるモチーフは家族の為の自己犠牲らしいがバタバタ人殺しつつ片手間感横溢。誠実じゃないのよ。(cinemascape)