男の痰壺

映画の感想中心です

2019-02-16から1日間の記事一覧

ラヴレース

★★★★ 2014年5月24日(土) 新世界国際劇場 煽情的要素は幾らでも盛り込めるのに、リンダの生き方に敢えて解を求めぬ作り手のニュートラルさが良い。彼女には、被虐感は無いし後悔とも無縁なのだ。アマンダは真摯に演じており正直初めて良いと思った。共演者…

波止場

★★★ 1980年5月28日(水) 毎日文化ホール コンセプトは完膚無きまでに解るのではあるが、しかし、予想以上に平板。ブランドはもとより多くの規定を超え得る役者を擁した割には時代に従属した題材でしかなかったのだろう。バーンスタインの音楽は傑作だが。(cin…

ファースト・マン

★★★★ 2019年2月8日(金) TOHOシネマズ梅田7 なんだかテレンス・マリックの映画みたいに内省的で静謐なのが案外チャゼルの本質なのかと思う。 劇的な要素にあまり関心がないみたいだ。 であるから、人類初の月面着陸の高揚もそんなには描かれない。 ニ…

ハミングバード

★★★ 2014年6月13日(金) 梅田ブルク7シアター4 巨悪に挑むというわけじゃないので全く盛り上がらない上に、その小悪野郎のクソぶりをフィーチャーし切れず呆気ない。軸がブレるヒロインへの庇護願望が掻き立てられず、戦場トラウマも機能せず振り使用に留…

レ・ブロンゼ スキーに行く

★ 1980年11月30日(日) 梅田東映ホール ドリフや欽ちゃんや吉本新喜劇を全く何の基礎知識ももたずに見て面白いかということで、喜劇・笑劇とはその拠って立つ社会的連続性の中でしか意味を成さない。続編ということもあり、全く馴染めぬ連中が繰り返す余りに…

イタリア式離婚狂想曲

★★★★★ 2019年2月2日(土) シネヌーヴォ 50~60年代のイタリア映画を牽引した巨匠たちのなかで、近年もっとも言及されないのはピエトロ・ジェルミなんじゃないだろうか。「鉄道員」や「刑事」といった庶民派のイメージが先行して、もういいかって感じ? …