男の痰壺

映画の感想中心です

X-MEN ファイナル ディシジョン

★★★  2006年9月9日(土) ナビオTOHOプレックス1

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終盤はジーンと「キュア」の源泉たる「アキラ」少年が中心になるべきだろう。ウルバリンを主にするためメロドラマ的に妥協し、前振りが全く死んでいる。更に人間対ミュータントの図式が消えては被虐感が無く、この種の題材の肝を外してしまった。(cinemascape)

 

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暴力金脈

★★★ 1992年10月25日(日) 新世界東映

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企業と暴力団の癒着という未開領域に挑む…なんていう気は無いのは端から解ってはいるが惜しい題材であった。結局は個の対決に収斂してしまうのがトホホである。小沢や大滝の半端な投入が山本や熊井との比較感を呼び起こし侘びしい。(cinemascape)

 

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グエムル 漢江の怪物

★★★  2006年9月9日(土) 三番街シネマ2

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平穏な日常に生々しいまでのリアル感で異物が投入される序盤の漢江河畔のシーンは傑作なのだが、中盤以降の政府・米軍の対応のカリカチュアがやり過ぎというより稚拙。それでも、図太いまでの拘りで描かれた家族の絆の再構築はかなり心打つ。(cinemascape)

 

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遠い雷鳴

★★★ 1992年11月14日(土) キリンプラザ大阪

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牧歌的光景の中で貧窮に陥っていく人々を淡々と描くことで完結しているので『遠い雷鳴』というタイトルから想起される史観で紐解く反戦メッセージが伝わって来ない。過酷な現実の中に一抹の希望を見出すより怒りこそが見たかった。レイの限界が露呈する。(cinemascape)

 

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ファイヤーウォール

★★★ 2006年8月12日(土) 新世界国際劇場

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『必死の逃亡者』の再々映画化かとも思えるアンチ・オリジナリティに加えリージョナルとは言え銀行のセキュリティ突破が安易に過ぎる。注目のベタニーは思ったほどでもなかったが、老残にむち打つフォードの終盤の活劇魂に心が僅かに揺さぶられた。(cinemascape)

 

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緋牡丹博徒

★★★ 1992年10月25日(日) 新世界東映

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加藤泰の諸作と比べこのシリーズ初作は凡庸に感じられるし、前代未聞の女博徒という衝撃を抜き去ると所詮は従来型任侠映画の枠内に留まる。だが、おキャンキャラだった藤純子コペルニクス的登用が結果アンビバレントな艶を付与したことは確かだ。(cinemascape)

 

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ブギーマン

★★★★ 2006年8月19日(土) 新世界国際劇場

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話は単純な方が良い。「クローゼットの怪物」というシンプルな骨子を若干の枝葉を絡ませただけの捻りのない話。あとは演出で押すという矜持が伺える。スティーヴン・ケイは『追撃者』で感じた小手先の鼻持ちならなさが年輪を経て成熟感を醸し出している。(cinemascape)

 

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