男の痰壺

映画の感想中心です

2021-05-01から1ヶ月間の記事一覧

バベットの晩餐会

★★★★★ 1989年6月17日(土) セントラル劇場 幸せに多少は惹かれても慎ましやかな生き方を選択した姉妹の長い人生に捧げられた至福の1夜。謙虚に絶対の天才を隠していたトリックスター、バベットが舞い降りた幸運を機にスパークさせる奉仕の演舞。豪奢な料理の…

サブウェイ123 激突

★★★ 2009年9月12日(土) 梅田ブルク7シアター5 バブル崩壊後の残滓を湛えたムードが傑出しており、且つマジ本線途上での脱力会話ギャクも冴える中、プロット丸々ギャグ化する身代金輸送プロセス。ヘルゲランド冴えとると思う端から電車暴走と主役対峙のコ…

サテリコン

★★★★ 1978年4月9日(日) SABホール 1994年7月16日(土) ACTシネマテーク 今で言うノンポリ青年2人が彷徨うエログロの一大饗宴が繰り広げられる古代ローマの各シーンはフェリーニの集大成とも言うべきスペクタキュラーなイメージ造形で真に圧倒的のひ…

矢崎仁司 Hitoshi Yazaki

生年:1954/11/20 kenironkun.hatenablog.com kenironkun.hatenablog.com kenironkun.hatenablog.com kenironkun.hatenablog.com

リチャード・C・サラフィアン Richard C. Sarafian

生年: 1932/04/28没年: 2013/09/18 kenironkun.hatenablog.com

お目出度すぎて涙が出そう

「お〜かしくうって涙が出そう〜」 「またきたよ」 「あんどとろわ〜あんどとろわ〜」 「なんなんです?」 「これが笑わずにいられるかっての」 「はあ」 「世論調査見たか?ワクチンの接種遅れの原因は、国の準備不足77%.、自治体の準備不足25%、医師会…

夏時間

★★★★★ 2021年5月6日(木) シネヌーヴォX おじいちゃんの実家に帰っての少女の夏休み。 的な遣り尽くされた感のある少女視線の物語とはかなり違っていて、父親とその妹とおじいちゃんという大人の世界も同等に描かれて、世知辛く生々しいのが骨太。 女房に逃…

グッド・バッド・ウィアード

★★★ 2009年9月12日(土) 梅田ブルク7シアター4 レオーネ的底浅情感に依拠した挙げ句に何物をも抽出し得なかった徒労感。ジウンは真面目過ぎるのだろう。離れてベタや過激やシュールに振れればいいものを。グダグダ展開の煮詰まりの果てには何故か『あずみ…

226

★ 1989年6月24日(土) 長崎東映シネマⅡ 時として若者の狂熱的思想が国家の道筋を引いてきたのであり、226が革命かファッショな軍事クーデターかは表裏に同一なのだ。でも、この映画はそのへんを何も語れず能面役者の稚拙な学芸会を延々と見せるだけ。ただ…

新宿インシデント

★★★ 2009年8月23日(土) 新世界国際劇場 閉じた10年の閉じた空間に於ける民族の勃興と盛衰を描いて例えばホウ・シャオシェンの幾つかの作品と同様の興趣があるが、犯罪シンジケート間の抗争に終始し且つジャッキー作品の記号性との不親和が純度を低めた。…

今井正 Tadashi Imai

生年: 1912/01/08没年: 1991/11/22 kenironkun.hatenablog.com kenironkun.hatenablog.com kenironkun.hatenablog.com kenironkun.hatenablog.com kenironkun.hatenablog.com kenironkun.hatenablog.com kenironkun.hatenablog.com

ウェイン・ワン Wayne Wang

生年: 1949/01/12 kenironkun.hatenablog.com kenironkun.hatenablog.com

戦慄の絆

★★★ 1989年7月16日(日) セントラル劇場 冷厳な撮影と精緻で抑制された描写が続き、それだけなら好みと言ってもいいのだが、双子というモチーフに対してクローネンバーグが理解不能なのめり込みを見せる偏執的な拘りが些かも感応して来ないので退屈としか言え…

キャデラック・レコード 音楽とアメリカを変えた人々の物語

★★★★ 2009年9月16日(水) 梅田ガーデンシネマ2 実話ベースの割に新味なき展開ではあるが、このブルースのガツンとした味わいと、受け止めるブロディの華奢で沈静な風体が絶妙なアンサンブルで、後半の隠し玉ビヨンセのオーラとシンクロする様は刹那な感銘…

バット★21

★★ 1989年5月21日(日) 新世界劇場 後に『ダイ・ハード』で取り入れられたコンセプトだが、この設定のみで反撃のない逃げ一手の展開を保たせるのは如何にもしんどい。良心作だが地味で刺激に欠け役者力に依存する題材ゆえに端境期にいたハックマン不遇の80…

オリヴィエ・アサイヤス Olivier Assayas

生年: 1955/01/25 kenironkun.hatenablog.com

ジョージ・ルーカス George Lucas

生年: 1944/05/14 kenironkun.hatenablog.com kenironkun.hatenablog.com kenironkun.hatenablog.com kenironkun.hatenablog.com kenironkun.hatenablog.com

しんぼる

★★★★ 2009年9月12日(土) 梅田ピカデリー1 納得のリアクション芝居が延々と続く小ネタの密室劇と、大ネタのメキシコレスラー親爺話を錯綜させる構成の冴え。正直、天才的とさえ思う。しかし、実践篇の途上から惑うのだ俺は。確信的なシャレやろ?と…万が一…

インディ・ジョーンズ 最後の聖戦

★★★ 1989年7月23日(日) 長崎宝塚劇場 インディの親爺がショーン・コネリーだなんて意外性もくそもなく、てんで面白くない。加えて1作目のオカルト趣向も2作目の密教的神秘も無くなり、それなりに見せはするものの普通の大戦裏話的なものになったのが物足り…

スター・トレック

★★★★ 2009年9月23日(木) ホクテンザ2 総じてふやけた原シリーズに輪をかけるかと思える旧態な世代交代譚だが、ド真ん中から射抜いてくるエイブラムスの確信ぶりには惚れ惚れする。前作はフロックではなかった。技術的達成度の高さもその力業を担保する。…

石井岳龍 Gakuryu Ishii

生年: 1957/01/15 kenironkun.hatenablog.com kenironkun.hatenablog.com kenironkun.hatenablog.com kenironkun.hatenablog.com kenironkun.hatenablog.com

マイケル・リッチー Michael Ritchie

生年: 1938/11/28没年: 2001/04/16 kenironkun.hatenablog.com kenironkun.hatenablog.com

さよなら子供たち

★★★★ 1989年6月17日(土) セントラル劇場 主観的で情緒的な物語が終盤に視線が客体化され、それまで背景にいた大人達が物語の前面に出てくる構成に感銘した。居たたまれない悔悟の念を追慕するに終わらず、怒りと尊厳とを物語に付加し得ているからだ。こうい…

カムイ外伝

★★★★ 2009年9月22日(火) 梅田ブルク7シアター6 被虐者VS加虐者という構図ではなく同恨相食む無常に収斂させた白土イズムを押さえた脚本。殺陣も打撃と関節技を取り入れ納得性があり魅せられた。CGは『ワタリ』的原色配置は買うが「飛翔」の描写の細…

マイ・フェア・レディ

★★★ 1976年8月22日(日) ビック映劇 この映画の不幸は虚構世界で華咲いたミュージカルがリアリズムへ移行する時期に製作され、一種の時代錯誤感を反転させ完遂させる「今」を老キューカーに望み得なかったことではなかろうか。(cinemascape) kenironkun.hat…

ギレルモ・デル・トロ Guillermo Del Toro

生年: 1964/10/09 kenironkun.hatenablog.com kenironkun.hatenablog.com kenironkun.hatenablog.com kenironkun.hatenablog.com kenironkun.hatenablog.com kenironkun.hatenablog.com

水田伸生 Nobuo Mizuta

生年:1958/08/20 kenironkun.hatenablog.com

リミッツ・オブ・コントロール

★★★ 2009年9月24日(木) シネリーブル梅田1 受け身な主人公に世界のシステムを制御するカリスマはなく、狂言回しとすれば回される世界に意味或る至言は存在しない。体裁にジャンルを踏破させたいなら『欲望』を、トリックスターなら『テオレマ』をだ。この…

その男、凶暴につき

★★★★ 1989年8月13日(日) 長崎東映シネマⅡ 1995年2月12日(日) ACTシネマテ―ク 通行人が巻き添えで撃たれるところが『フレンチ・コネクション』を想起させる以外は、快感をもたらす映画的カッティングのリズムから遠く隔たった地平で孤絶した厭世感を叩きつ…

里見八犬伝

★★★ 2009年9月26日(土) トビタ東映 改めて「八犬伝」というのは淫猥で変態な物語だと思ったが、それを脳内筋肉バカの深作がこれ又阿呆丸出しのひろ子・広之ペアに託し、勘違いミュージックてんこ盛りて青春青汁したたる絵巻として繰り広げるのだ。結構おも…