男の痰壺

映画の感想中心です

追悼 渡哲也

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文太、松方、梅宮が逝って、哲までも逝てもうた…ふっふっふ、よいよ次はワシの番じゃのう、いや待て、そうか旭がおったのう、となりゃあまだまだ死ねんぜよ、考えてみりゃあ間尺のあわん人生だったが、最後はきっちり帳じり合わさねえとな、ふっふっふ…,。

とまあ、1人意味不明の妄想世界で浸り切ってる今日この頃であります。

 

俺にとっての渡哲也に関する記憶の最初は、やっぱ「くちなしの花」を辛気臭く歌うおっさんていうことでしょうか。中1の頃みたいなので、日活や東宝とかでの彼の映画は未だ知りようがありません。

当時、裕次郎が、「がはは、哲、お前こんな辛気臭い歌うたうのかよ、まあ、これがヒットするようなら俺は新宿さか立ちして歩いてやっからよ、がーはっはっは」と言ったとか。

でも、今回、脳裏でリフレインする歌詞を噛みしめてみて、しみじみいい歌だなあと思いました。歳とったってことなんでしょうけど。

 

代表作として、やたら「西部警察」が取り上げられたけど、俺にとってのテレビ代表作は「浮浪雲」ですね。これは、毎回欠かさず見ておりました。昼行灯の内実の剥き身の真剣を体現できるのは、やっは兄いしかいませんです、はい。

映画では「やくざの墓場 くちなしの花」ですね。

これは、前年の「仁義の墓場」の狂気を経由して到達したキャリア総決算の趣きがありました。しかも、同時期のテレビ「大都会」の大門刑事のキャラと絶妙にかぶるという離れ技は以降のキャリアまで包括してみせたんですね。

その年のブルーリボン毎日映画コンクールの主演男優賞を総なめしております。

 

西部警察」で総括される。兄いの仕事はそんなもんじゃないこと、あっしを含めわかってる奴ぁみんなわかってまさあ。

ありがとうございました。

ご冥福をお祈りいたしやす。