男の痰壺

映画の感想中心です

カオス・ウォーキング

★★★ 2022年3月26日(土) 新世界国際劇場

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心で思ってることがバレバレになってしまう。

もし、そうなったらと思うと、己の下衆性根が白日のもとに晒されてかなわんわーと思う一方で、みんなそうなんやからええかと思ったり。だって、多かれ少なかれ人間なんて下衆なんやから。とまあ、そんな夢も希望もないこと考えてしまった。

 

映画は、そんな本質的な命題には全然トライしてませんなあ。せいぜい、かわい子ちゃんが横にいてキスしたい思ってるのがバレてアタフタみたいなレベルです。

大体、ノイズと称される思念がモヤモヤと霞のように頭から湧き上がるってビジュアルがダサいっす。まあ、所詮ダグ・リーマンの発想程度じゃこんなもんなんでしょう。

 

このノイズが、男だけに現れて女には出ない。要は男は何考えてるかバレバレで、女は心を読まれない。この設定も面白いのに映画は単純に男女の善悪論に収斂してしまう。で、悪の頭目マッツ・ミケルセンであります。こいつは、女に心読まれる恐怖から女を根絶やしにしようとする。すごい設定です。

まあ、どっちにしてもフェミニズムに媚びてる感が拭えないなあ思います。

 

心の中がバレバレになる世界やと疑心暗鬼とかないし皆んな50歩100歩のアホタレだとわかり案外平和かもとの深淵な考察はなく可愛子ちゃんの隣でキス妄想でアタフタレベル。しかも思考は煙のようなビジュアル付き。男女の善悪論に収斂する展開も胡散臭い。(cinemascape)

 

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