男の痰壺

映画の感想中心です

過去日記 2005

2005年を映画で回顧する
運命論とか占いの類とかは信じたくもないが、一種のバイオリズムというのは間違いなくあると思う。
上がり続ける株価は有り得なく
増え続ける人口も有り得ないわけで
どこかで下降局面に移行する。
問題は下降局面を終結させる努力や方途をしくじれば
会社は潰れ株券の価値は0になり
人口が減り続けた国家は消滅するだろう。

俺達は、そういう波動にもまれながら
山を如何に高く登り
谷に落ちるのを如何に浅く済ませるかを
日々足掻き続けながら模索し続けるだけなのだ。

2005年は俺のバイオリズム上最悪期の1段階前のような気がする。
と言うことは2006年には更なる苦境が待っていることになる。
仕方が無い。生きることを放棄するわけにはいかないから…。

…てなわけで今年、映画館で観た映画は48本。
2002年に年間180本を数えたこと思うと僅か3年で隔世の感を覚える。

例年に習って我がシネスケに於ける自己評価★5と★4を新旧問わずに鑑賞順でピックアップすると
★★★★★
『Mr.インクレディブル』『オアシス』『エターナル・サンシャイン』『妖怪大戦争
★★★★
パッチギ!』『犬猫』『恍惚』『ボーン・スプレマシー』『男はつらいよ 寅次郎物語』『ぼくんち』『オールド・ボーイ』『ハウルの動く城』『カンフーハッスル』『ミリオンダラー・ベイビー』『リベリオン』『ハサミ男』『メリンダとメリンダ』『炎のレクイエム』『スター・ウォーズ エピソード3 シスの復讐』『ヴェラ・ドレイク』『甘い人生』『リンダリンダリンダ』『運命じゃない人』『シン・シティ』『ザ・グリード

本年公開作の主要作品の90%を見逃したと断言できるのでベスト10はおこがましい。特に邦画の★5が『妖怪大戦争』のみとは我ながらトホホだと思う。
ただ、三池監督の作品を断続的にせよ観てきていれば、彼が時に「物語」を本気で語る気がないのは端からわかってる。『DOA』の地球壊滅や『烈火』のビル爆破を見れば明らかで、戦略的と言う言説も聞くが俺には、おざなりで無責任としか思えない。ただ、一種の諧謔志向も感じるので、ヘタに真面目に向き合うのも野暮なような気もするし、もっと言えば好きなような気もする。
ゼブラーマン』でそれが一種の高みに達したのを感じ、今回は、それが集大成的に開花したのではなかろうか…と思う。そういう意味で★5にした。

洋画の3本は甲乙付け難く思ったが敢えて1本なら『エターナル・サンシャイン』を選ぶ。他の2本より奇矯に見えても普遍的題材であるし懐古的ロマンティシズムがバックボーンにあるのが琴線に触れたからだ。

映画秘宝」的カルト評価定着作の『リベリオン』や『ザ・グリード』を拾えたのも嬉しかった。最早、DVDでしか観れないであろう、こういう作品を飽かずスクリーンにかけ続ける大阪の新世界や飛田の映画館は正に俺には「秘宝」である。
男はつらいよ』も48作中の41作目をスクリーンで鑑賞した。死ぬまでに絶対全作を映画館で観てやるつもりだ。
2005年12月23日 (金)
公開八つ裂きの刑
次から次へと小学生が殺されているのだが…。
殺した奴等はわかってるのだろうか。
この日本が30年後には爺さん婆さんばっかりの国になっちまうってことを。
30年すりゃあ、俺も75歳で立派な爺さんなのだが、
どうなってるんだろうか…。
病気まみれの老体に鞭打って、工事現場のガードマンでもやってるか?
その頃、成人した現在のガキどもはロクな競争も経験しないままに
もやしのような連中ばかりが跋扈して国を加速的に滅亡に追いやるだろうよ。

少女たちは成長して何人の子供を世に産みだしただろう。
この国には一刻の余裕もなくマンパワーを加速的に増大させる方途が必要なのだ。

だから、子供殺しは万死に値する。

俺には同じ年頃の子供がいる。
彼等は何者にも替え難く可愛らしい。
そんな子供たちを慈しみ育む国であることを放棄してはならない。

公開八つ裂きの刑の復刻を望む。
そんなんが過去にあったかどうかは知らんが。
2005年12月10日 (土)
Real Simple
August 30, 1976

Dear Keniron :

Thank you so very much for your
nice letter telling me how much you
have enjoyed my work.

Response such as yours helps to
make many of the yhings I do seem
much more worthwhile.

Its good to know you're out there
and it was very good to hear from
you all the way from Japan.

Always love,,,,,

Shirley MacLaine

※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※

今日、本棚をいじくっていたら15歳のときに
米女優シャーリー・マクレーン様から頂戴したありがたき
ファンレターのお返事が出てきました。
30年の年月を経て尚、それを手にすると
家のポストにそれを見出したときの興奮を思い出します。

最近、映画館で見たCMで坂本龍一が言ってました。
100年後にDVDやMDに収められたものが再生できるだろうか
…と。

スピードと機能性を追求するあまりに失われていくものがあります
それは
「リアル」さだと思います。

だから…
であるから…


私は思うのです。
求人誌を見た若者よ、おじさんの胸に飛び込んで来なさいと…

関係ございませんでした。
2005年11月20日 (日)
今日日のガキどもよ死滅せよ
飯喰うまもなく寝る間もない
それって幸せなことじゃないのかね
そういう、やるべき仕事を与えてやってるのに
君たちにはわからないのだね

気の毒だと思う
若年寄のガキどもよ

脳内構成された屁理屈や
プログラミングされた安穏なる既定路線や
知ったかぶりの諦念や
防御本能だけの人生や
一方で、弱者のお前らが更なる弱者を貶める狭量ぶりや
青すぎて反吐がでそうな未来願望や
閉塞された見せかけのアナーキズム

そんなもんは一度でもいいから
浄水器でもディスポーザーでもクロレラでも外壁塗装でも白蟻駆除でも
1日200件飛び込み訪問して1件でも契約とってから言えや

ええか、ガキども
てめえら100年早えんだよ、あほんだら

おかげでよ
この俺様がよ
唯一の楽しみたる
庶民的で涙もちょちょぎれるようなよ
可愛いすぎるようなさ
ささやかな楽しみであるところのよ
映画のひとつも見れないザマじゃねえかってんだ

あほんだら
2005年11月1日 (火)
俺の頭の中の消しゴム
昨日、何をしてたかって?
ふっ…そんな昔のことは覚えちゃいないね。
明日、何をするかって?
そげな先のこつぁあわからんですたい!

実は土曜に「シン・シティ」という映画を見て
日曜にCinemaScapeってサイトに何か書こうとしたのだが、
どうしても思い出せない。
2番目の話の結末が、である。
ちゃんと起きて見ていたのに…。

あかん…
ヤキがまわったですたい。

そういやあ、映画の話をしていても、役者の名前は恐ろしいほどに出て来ない。

関係ないけど目も一気に悪くなってきた。
健康診断の検査では今だに1.5って言われるのだが、
あの輪っかの切れ目の検査は大体でも当たってしまうのさ。
実は小さい字は、かなり見えない。

仕方ないから100均で老眼鏡を買って使ってる。
30秒以上かけてると、脳味噌が割れそうになってくるが仕方ない。

で、先日、女房が1ヶ月前に4万円で買った眼鏡が合わないから又買ってくれと言ってきた。
シバキ倒したろかボケ!

今日、会社の事務員相手に話をしていて「シン・シティ」の話になった。
「あれは、君、うん、なかなかいいんじゃない?…ふっ…」
「えー私、意味わかりませんでした」
「君い、単純な話じゃないか。身を委ねてみたまえ、もっと」
「えっ…どういう意味ですか」
「物語に心を委ねるのだよ…」
「…」
「ふっふっふ…」
「…」
「…」
「最後のエレベーターのところ。どういう意味だったんですか。教えて下さい」
「…」
「…」
「君い…」
「…どういう意味ですか」
「…」
「…」
「そんなん、どうでもいいがな」

所詮こんなもんです。
2005年10月18日 (火)
タイガース危機報道から鑑みる大阪論
「タイガース」という言わば親の財産に依存してきた会社が世間のロジックに晒され慌てふためいている。
俺の気持ちはこうだ。
阪神」という冠がタイガースから消えちまえばいい。
そうなれば、ざまあみさらせと思うだろうよ。

久万というオーナーかなんか知らんが、何様のつもりだろうとずっと思っていた。
野村にせよ星野にせよ他で実績のあった出し遅れの安稗を引っ張ってきただけじゃねえか。余りに公務員的日和見的安全主義的保身的発想にゲロ出そうなのに、生意気にも「野村は」とか「星野は」とか呼び捨てにしてるんじゃねえよってんだ。
クソジジイが。

今岡とか「兄貴」とかピッチャーの何某とか騒いでいるが、実は60年の優勝後の長引いた低迷期にも、亀山とか久慈とかピッチャーの何某とか、ずーっとA級扱いでスポーツ新聞では騒いでいたわけで、天と地ほど違うもんを同じトーンで騒ぎたてるから今更感動もへったくれも起こりようないってんだよ。

俺の親爺は阪神嫌いだったから、子供の頃から連れて行かれるのは西宮球場の阪急ブレーブスの試合ばかりだったもんで、阪神の試合を見に行ったのは大学に入ってからだった。
映画が好きで映画研究部というとこに入部して数日、夕方部室いると…
「お前ら行くぞ」
先輩達が言う。何処に何しに行くのかわからんままに連れて行かれたのが尼崎の競艇場で最終レースが終わった時間だった。
「拾え!集めろ!」
観客席には山ほどの外れ舟券が散乱していた。
俺達はそれをゴミ袋に掻き集めた。
「これは多分、自主映画の小道具に使うんだな、ふっふっふ…」
そう納得したものの、しかし、俺達は甲子園に連れて行かれ、外野席に向かった。
結局、掻き集めた外れ舟券は、阪神の選手が打つ度に盛大にまき散らす紙吹雪だったのだ…
(疲れたので続く…)
2005年10月8日 (土)
パンドラの筺
異論を承知で言うと…

日本は望んで原爆を落とされたわけではない。
完全に一方的に受け身に、それを為されたわけだ。
喧嘩でドツキ倒されたことを何十年も繰り返し『あたかも勲章の如くに』言い続ける。
有史上唯一の被爆国だと…
被爆者でもない同胞という名の他者が。

俺は、そういうマスコミュニズムを嫌悪する。

原爆を作り爆撃機に搭乗しカメラを回したという科学者と年老いた被爆者との対面をTVで見た。
被爆者の方々は勿論言う権利はあるだろう。
「すみません」と一言詫びろと…。
しかし、科学者は「NO」と言った。
又、こうも言った「戦争に被害者はいない」とも…

俺は、この意見と姿勢をグローバルにスタンダードだと思う。

********************************

今日、会社の事務員が言った。

「はやく55歳になりたいわあ」
「なんで」
「郵便局の積み立てが毎月おりるようになるから」
「はーはっはっはっはっ…無理だね」
「…どうしてですか」
「郵便局の郵貯簡保も最早スッカラピンだからさ」
「エー」
「財投で小子役人やクソ政治家が使い放題に使って何も残ってないんだぜ、知らんのか」
「はあ」
「今もしも郵便貯金をすべての国民が解約したらどうなると思う」
「さあ」
「資金を手当するのに国債を大増発するしかないね」
「…」
「そうすれば円は大暴落して1$=1000円とか2000円とか10000円とかになるね」
「…」
ハイパーインフレがきて米10キロが10万円になるね」
「…」
「貧乏人は死ぬね」
「…そんなんいやですう」
「ふっふっふ…いわゆるパンドラの筺なのさ…君」

どっかの山奥の郵便配達員のおじさんが1日かけて一生懸命1通のはがきをおばあさんに届ける。
そういう話と郵政解体が別次元の話なのに救いがたい連中が政治を握っている。
総選挙になって反対派が勝つなら日本は世界標準から取り残される。

それでもいいやん…
わからんでもないが、
やっぱまずいと思うのだ。
2005年8月5日 (金)
正直、転職しようかなと思ってる…
ぼくちゃん10社も面接受けたのに全部落とされたんです。
あたし8社受けたのに全然ダメなの。
「消えたい…」
とまあこんなんが、どっかの掲示板だか何かで流行ってるらしいけど

聞きたいのはさ
「あんたら、いったい、どれほどのもんで、どこ受けて落とされたの」
ってことよ
そこが肝心なのに、現象面だけ取り上げて、慰めじみたこと言ったってしゃあないわけで、言ってやらなあかんのは
「身の程を知れ」
であり
「なら、とっとと消えろや」
なのですよ。

求人誌見てみなさいってのよ
山ほど出てるじゃないの
羽毛布団や白蟻駆除や外壁工事のセールスとかパチンコ屋やカレーチェーンや軽貨物や広告屋や不動産屋やあれやこれやと…。
山ほど仕事なんてあるわけよ
若けりゃだけど…

だから、君! そこの君!
飛び込んで来なさい、おじさんの胸に
ドーンと受け止めてあげよじゃないの

ふっふっふ…
本日も又、電話ゼロ也。
2005年7月20日 (水)
誰も知らない…そして誰もいなくなった
離れ小島に出向させられ早3年。

最早、元の会社で俺のことを知る者は誰もいない。
どういう経緯で、どういう条件で、どういう遣り取りで…
そして、あの時、俺が何に意気を感じたのかなんて
…誰も知らない。

異文化の最果て、糞の掃き溜めで
四面楚歌の孤独に耐えて
表から裏から
正面切ってと搦め手から
恫喝と懐柔と泣きと、引きつった笑顔とで…
信念を持ってやってきたつもりだが
延べ4人の正社員が居なくなった
そして誰もいなくなった
今はアルバイトしかいない

絶望と不安と縋り付かざるを得ない一縷の希望を胸に
今日、俺は旅立つ
何故か…『愛・地球博』へと

気が重い。
2005年7月10日 (日)
中間搾取者
以前いた会社で上司にクドイまでに言われ続けたことがある。

俺なりにそれを換言すればこうなる。
「自分で直接当事者から聞いた情報、自分で直接調べた情報以外は一切信用するな」
「間に第3者が入れば、思惑や利害や主観が混入され、事実は歪曲される」

当時は、それを余りに常時言われ続けるので、しんどくてうんざりした。
「こいつ、パラノイアか」と思ったこともある。
直接、聞きに行ったり、直接調べに行ったりするのは、正直しんどいからね。

まあ、しかし、最近の日中問題や日韓問題をTVや週刊誌で見聞きしてると思うのだ。
識者曰く…「彼等は情報操作されている」
それを見ながら俺も思う…「俺達も情報操作されている」

だからこそ思うのだ。
日本国内の組織の隅々にまで浸食した、
ペ様ヨン様かポン様かヘ様か何か知らんが、その信者と化した人々。
その先鋭は押し出されるように韓国にくりだせばいい。
そして、見聞きしたことをフィードバックしてくれ。
そういう積み重ねこそが雪解けをもたらすだろう。

靖国」に事態の論点を矮小化することが問題なのだ。
コイズミごときが何十回、韓国や中国に行ったって何も解決できるかよ。
2005年6月20日 (月)
こういうときもある…そう思いたい
よく西部劇とかで、銃で撃たれたのに、ロクな手術道具も無くて、ウィスキーをガブ飲みさせて、木片を口に噛ませて、炙ったナイフで弾をえぐり出し、傷口に焼けたナイフをジュッと押し当てて、プーっとウィスキーを吹きかけ、包帯で縛って、あとは運を天に任せて、一晩ウンウン魘されて、死の淵を彷徨った挙げ句に、翌朝になると、スヤスヤと安らかな眠りにつき、1日眠った後、パッと目が覚める。
そういう場面がある。

俺は、ウンウン唸ってる最中であり、やがて、世界の霧が晴れたかの如くに、目の前にクリアで美しい世界がひらけるのだ。

そう思いたいし、経験上は多分そうなる。

周期的に襲い来る腹痛に何度も通うトイレにて、1度目、2度目、3度目と豆炭のごとくに凝固した代物が転がり出るだけで何も痛みは去らずとしても、何時しか堰を切ったように放出される液状のものとともに、世界はクリアになるのだ。

俺は3度目のトイレで今度は多分…との予感を胸に痛みに耐えている。

多分そうなるだろう。

今月の鑑賞映画は恐らく1本になる可能性大。(「真夜中の弥次さん喜多さん」)
財布の中にはチケット屋で買った映画券3枚。
クローサー」「コンスタンティン」「花と蛇2」「桃色」「スカーレットレター」の中から3本は見れるというのに。
でも実は1番見たい映画は「ど根性物語 銭の踊り」なのだが…。
2005年5月26日 (木)
Happy Birthday 俺
昨日は俺の誕生日だった。
その事実に気づいたのは夕刻。
4月26日と日報に打ち込んで「あっ…」っと気づいた。

44回目の誕生日。
「ふっ…皆黙ってやがって、俺を驚かそうという魂胆か? 仕方あるまい、早目に家に帰ってやるか…」
「ちわーっす!」
「えっ…Sさん…何しに来はったんですか」
「いやあ、近く廻ってまして、思い出して寄らしてもろたんですわ」
「何思い出したん」
「何って、例の…」
「例の…ああ…」
俺は営業マンのSに金を支払った。
事情があって裏取引で出来高回してもらったの忘れてた。
「どないです?最近」
「仕事はぼちぼち…そんなんより何かひたすらにしんどいんやけど」
「どないしはりましたん、ポリープ取ってスッキリしはったんちゃいまんの」
「人ですよ人、また足りなくなっちまったんよ」
用済んだらとっとと帰れ…思い続けること1時間延々Sさんの相手をして俺は帰路に着いた。

「待っとれよ皆、悪かった、遅くなってすまんな」
俺の脳裏には一幕の映像が去来する。
「ママ、ケーキ食べたらだめ?」
「だめ!パパが帰って来るまで待ちなさい」
「はーい」
「いい?パパが帰って来たらどう言うの?」
「うん、パパお誕生日おめでとうございます。いつも僕たちのためにお仕事ご苦労様です」
「そうよ、よくできたわ」

家族への愛しさに満ち溢れ、にわかに溢れ出した涙を拭うこともなく、俺は家へとたどり着いた。
階段を駆け上がり、家のドアを開ける。
「ただい…」
暗い。そして、静かだ。
「ふふふ…まさか、あいつら、映画のシーンみたいにサプライズパーティとシャレこみやがったか?…俺が部屋に入るとクラッカーで歓迎かよ、参ったな、一応驚いてやるか」
俺は部屋に入った。

女房も子供も布団も敷かずにグースカ寝ていた。
そして、食卓の上には
…シャケとポテトサラダが置いてあった。

完全に忘れ去られていた。

そして、今ひとりごつ…
「Happy Birthday 俺」
「Welcome 44回目の変わり映えしない人生」
「ちょっとは何か良くなってくれよ、頼むから」
2005年4月27日 (水)
ちょんまげOL
『ちょんまげOL』
外資系コンサル会社に勤務する派遣社員の由香里は、日本支社長のリチャードと飲んだ席で賭けをしてしまった。1年間ちょんまげスタイルで過ごせば正式に雇用するとの提案に乗ってしまったのである。翌日、泣く泣く月代を入れ見事なちょんまげを結った由香里は意を決して会社に行くが…。

今日、何カ月ぶりかで親に孫を見せに行く途中の車中、1時間ばかり、このストーリーを考え続けていた。
危うく事故りそうになった。

ふっふっふ…俺もまだ燃えつきてないぜ
嘘です…本当は燃えつきそう…ああ
2005年4月17日 (日)
すわりしょんべん
他人との比較のチャンスに恵まれない或る種の行為は積年の時を経るにしたがい、優れてオリジナル且つ特異性を帯びたものへと、又は逆に歪曲されたものへと進化するのであろうか。

今ではどうかは知らないが、嘗て中国では公衆便所の大便所に扉が無かったそうである。この場合、他者が大便をする行為を見れるわけで、比較することが適い、自らの間違った作法を修正できたわけであるが、我が国においては、大便所は扉によって密閉されており、孤絶された空間で育まれた個々人の所作は、もしかしたらであるが、とんでもない領域に達しつつあるのではないだろうか。

私は思い出す…。
嘗て寮生活をしていたとき、誤って開けた扉の向こうで洋式トイレの便座の上に和式で行うようなポーズで跨り、うんうん唸っていた男を。
彼は生まれて以来ずっと洋式でするときは、そのようなポーズでしてきたということだった。

今日、新聞を読んで驚愕した。
日本人男性の30%が家のトイレで小便をする際、座ってしてるそうなのだ。
飛び散って汚れるからだそうだ。

何か途轍もない事態が秘かに進行している。
最早手遅れかも知れない。
暗澹たる時代が目の前に迫ってる。
真剣にそう思った。
2005年2月22日 (火)
岡本喜八
岡本喜八逝く

大腸ポリープ切除の入院から戻って新聞を開いたら
その文字がいきなり目に飛び込んできた。

映画が好きだし、物心ついてからずっと映画を見てきてるので映画人の訃報に接することは初めてではない。
でも、今回は少なからぬ悔しさを覚えた。

「もうええやろう」
という人たちとはわけが違う。
3年前の『助太刀屋助六』を見てしまったから。
これが10年前の『EAST MEET WEST』のあとだったら、こんな気にはならなかったろう。

60年代、より具体的には63年『戦国野郎』から68年『斬る』までの9本。(『血と砂』のみは未見)
日活で今村が大映で増村が松竹で大島や吉田が既存の枠組みを打破して勃興する変革の時代の風潮を利し、自らは東宝で黒澤が残した遺産を棄つることなく取り込み保守反動たる自意識からも孤高を貫き編集美のアルチザンとしての自らを確立した時代の珠玉の作品群。(わけても『侍』『大菩薩峠』『斬る』の3本は永久不滅に再現不可能な孤高とも言える輝き)

輝きが失せたかに見えた70年代から80年代にかけての喪失の年間(『ジャズ大名』のような突然変異作があったにせよ)を経て2000年代に発せられた『助太刀屋助六』。そこには栄光の60年代の、最早残滓と言うしかないにせよ、残り香とも言うべき芳香が感じられたからだ。
だから、山田風太郎原作『幻燈辻馬車』は見たかった。
狂おしいまでに見たかった。

3年前に特集上映で来阪された監督のご尊顔を拝することが出来た。
行っておいて良かったと思う。
ご冥福をお祈りします。
2005年2月20日 (日)
宇宙戦艦ヤマト
パンパパパーパパパッパパー
ずんずんずん…
「面舵いっぱい!」
「ヨーソロー」
ずんずんずん…
「取り舵いっぱい!」
「ヨーソロー」
「捕獲目標までの所要時間は?」
「推定1分15秒です、艦長」
「うむ…」
ずんずんずん…
「艦長!見えました」
「うむ…捕獲作業用意、総員配置につけ」
「ラジャー」
「ウルトラレーザーワイヤー発射準備せよ」
「ラジャー」
ずんずんずん…
「今だ!発射」
「ウルトラレーザーワイヤー発射します」
ぷしゅー!
「命中」
「よしハイパーグレートベータガンマビームオン!」
「ハイパーグレートベータガンマビームオンします」
じゅじゅじゅ…
ぷちぷちぷち…
「切断完了」
「ウルトラレーザーワイヤー格納」
「ラジャー」
ぐぉぐぉぐぉ…
ごごごごごご…
「うわぁ…」
「慌てるな!」
「このままでは…」
「格納を急げ!」
「ラ…ラジャー!何とか格納完了!」
「面舵一杯、エンジン全開せよ」
「ラジャー」
パンパパパーパパパッパパー

…かくして悪は滅びたのだった
ポリープ滅亡の日まであと20日…

こんなことばかり夢想してたから
パチンコ「大ヤマト」で負けた。
2005年1月30日 (日)
いんけつ
【いんけつ】おいちょかぶで3枚足した下1ケタが1になる状態。それが敷延し一般生活に於いてもドツボの状態に例えられる。(多分)

ここ半月ばかし、朝から晩まで考え続けている。
人生に於いて幾度と無く訪れる「いんけつ」状態とは何かと…。

酒の酔いに任せて憂さ晴らしに会社の器物を破壊したのがツキの落ち始めであった…。

翌週の始めに代表取締役Aに呼び出され怒鳴られ職制に於ける適性を問われ始末書を書かされ器物の弁済を言い渡された翌々日に今度は代表取締役Bに呼びつけられ同じ繰り言を拝聴させられ大概うんざりし周りの視線が冷え切り「なに構うもんか」と仕事に没入するも今度は事務所荒らしに遭う。
平時であれば所詮雇われの身であり会社の金を盗まれたって痛くも痒くもなく寧ろ交番の警官ではなく刑事に調書を取られるという得難い経験を心ゆくまで味わってウキウキの筈であったのだがタイミングが余りに悪く冷えた雰囲気は氷点下にまで達し全員の指紋採取ともなれば恰も俺が引き金を引いたかの如き言い様に「てめえらシバキ倒したろやないか」と心の中で誓った矢先に大腸検診の結果が届く。
隆起性病変とか何とか書いてある紙を暫し見つめ「ふっ…さよならだけが人生よ」と呟いてはみたが翌日再度の検査を言い渡され又も下剤まみれの1日を過ごすのかとの思いに更に極度に落ち込む。

1つ1つの事象は大したことなくとも重なれば効いてくる。
超弩級のいんけつ状態には程遠いのでクリアできることは判ってるが鬱陶しい。

そんなわけでスカッとしようと『カンフーハッスル』を見ようと思ったが
…終わっていた。
早過ぎるやん…なんでよ…。

関係ないけど大阪市の小役人どもの中から1人でも「税金泥棒してすみません」と遺書書いて全財産、新潟でもスマトラでもいいから送金して首くくる野郎はいないのかね。

いや…本当関係ないんですけど
2005年1月22日 (土)
甦れ!STOMCH
(ⅰ)雪山で遭難し運良く発見した雪洞で寒を凌ぎ飲まず喰わずで1週間。天国からのお迎えが瞼にちらついたその時奇跡的に救助隊に発見される。
(ⅱ)客船で太平洋クルーズに出かけたが嵐に遭遇、船は転覆、1人だけ生き残り残骸にへばりついて漂流すること1週間。脱水と日焼けとで死神の甘い誘惑に負けそうなその時、救助ヘリの轟音が頭上で響いた。
(ⅲ)乗ってた旅客機がサハラ砂漠に墜落、奇跡的に唯1人生き残り、蜃気楼に幻惑されながら彷徨すること1週間。ガラガラ蛇を捕まえる気力も失せ果て、白骨と化した我が身の無情に咽び泣く、その涙も枯れ果てたその時、通りがかりのキャラバンに発見された。

俺はそのような経験をしたことはない。
しかし、たったの1日ではあるが、胃と腸を空っぽにするハメになった。
腸の検査の為なのだが、苦痛であった。
ひたすらに、検査を終えた後に喰う何かがもたらす感銘だけを思い続けた。

そして…その時が来たとき、俺は駅のマクドに居たのだった。
てりやきマックバーガー
30秒、5口で喰った。
食道を通過した最初の1片が胃に到達したとき音がした。
…ような気がした。
虚空の暗渠に落下した物体は途轍もない衝撃となって俺を襲った。
間髪をおかず重く激烈な痛みが襲って来た。
身悶えしつつも意地でポテトをコーヒーで流し込んだ。
波状的に襲い来る衝撃。
悶絶する俺。

その時、上記のイメージが浮かんだのだ。
そう…映画や小説では、何日間も飲まず食わずだった人は、胃に優しいお粥とかしか食べてはいけないのだ
…そんなことは百も承知の俺ではなかったのか…
しかし、時既に遅し

よろめくように店を出て曇天の寒空を見上げつつ俺の脳裏に浮かんだのは
何故か、ヤマザキ製パンのロールパンのキャラクター
バターもジャムもつけない食パンを美味そうに食する金髪碧眼の美少女スージーちゃんであった

何故かは未だにわからない。
2005年1月14日 (金)
『爆裂都市』
爆裂せなあかん!
変化の無い日常に亀裂を生ぜしめろ!

…ってことで新年会の席上…では何も爆裂せず
2次会のスナックでも毎度の如く同じ歌を歌い
…で深夜に戻った仕事場で
椅子、ゴミ箱、ロッカー、電球、自転車、ドア等を破壊してしまった。

俺の中には破壊衝動が蠢いている。
酒がそれを解放する。
あーはっはっはっは!
ざまあみさらせ!

で、今朝…
「何なん…破壊破壊って」
「えっ?」
「昨夜、帰ってからアホみたいに破壊破壊言っとってんけど」
「えっ…」

仕事場に行ったら大騒ぎになってた。
「心当たりないっすか…」
「…」
「…」
「…俺がやったかも知れん…」
「…」

一瞬にして退いていく空気。
素知らぬ顔で、しかし、内心青ざめて振る舞う俺。
強烈な自己嫌悪。

「あかん…このままではあかん!」

…で爆裂した映画でも見ようと思って『爆裂都市』を見に行った。
今一爆裂しそこなった。
強烈に今一歩のところで惜しい映画だった。
2005年1月8日 (土)
新年の神頼み
今年こそは世界平和に貢献したい。
そして、人類の更なる発展の為に身を削ってでも邁進したい。

しかし、その為にはまず…
頼むから「初夢宝くじ」で1等が当たって欲しい。
全てはそれからだ…。

そして、何の苦労もなく、毎日が安寧で退屈でしかたないから
世界平和や人類発展のことでも考えてみようという気にさせてくれ!

今日はそういうことを神様にお願いしてこようと思う。

本年も宜しくお願いいたします。
2005年1月2日 (日)