男の痰壺

映画の感想中心です

ハラスメントハラスメント略してハラハラ

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昨日、昼飯を食おうと天六の中華屋へチャリで行って、店前に止めて、さて何食おかとスタンドを立てたとき

「おい」

背後から呼ぶ声に振り返るとT先輩であった。

そう言えば、この店よう来る言ってたわな。

でも、何年間も週1、2回来てるけど会ったことないしと油断していた。

「あー来てたんですね」

 

チャンラーメン食いつつし暫し雑談し、店を出ようとしたとき、驚愕の出来事が起こった。

T先輩が伝票をつかんでレジに向かったのだ。

店を出て俺は冗談めかして聞いた。

「どういう風のふきまわしですのん」

涼しげな風情でさも当然の行為であるかのように佇む先輩は何言ってんのとばかりに俺を見やるのであった。

茶店でコーヒーを飲んでるとき、自分だけケーキを追加でたのんどいて伝票は俺に回してくる男である。大方、ミニシアターの助成金でも入ってうるおってるのかと訝る俺なのであった。

 

雑談のなかでアップリンクパワハラ問題がでた。俺はこの話題についてほとんど知らないが、若手監督のツイッターを何人かフォローしてると言及されるので、流し読みはしてた。まあ、映画業界も、もっと時代にあった体質に変わらないといけないみたいな。

 

ただ、セクハラにせよ、パワハラにせよ、この時代の流れが加速していった先には収縮しか起こらない気がします。

ハラスメントを受けたという側の言い分だけが跋扈する。したとされる側は委縮して建前の謝罪で済ませようとする。

能力差がある部下に対する評価は、どうしたって同じになるわけない。

罵声や嫌がらせ受けたと上司を非難する奴は、非難されるに値しない仕事をしていたことを詳らかにするべきなんじゃないか。

 

先月、日経新聞に掲載された岸恵子私の履歴書の「雪国」の撮影の件。豊田四郎に何十回もダメ出しされた彼女が途方に暮れて悩み抜く。その挙げ句に憑物が落ちたように役を手にいれる。パワハラとしか言えない演技指導だが、人間追い込まれなきゃ見えてこないもんもある。

おもひでのしずく (2005年10月18日 (火))

※おもひでのしずく:以前書いたYahoo日記の再掲載です。

 

俺の頭の中の消しゴム

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昨日、何をしてたかって?
ふっ…そんな昔のことは覚えちゃいないね。
明日、何をするかって?
そげな先のこつぁあわからんですたい!

実は土曜に「シン・シティ」という映画を見て
日曜にCinemaScapeってサイトに何か書こうとしたのだが、
どうしても思い出せない。
2番目の話の結末が、である。
ちゃんと起きて見ていたのに…。

あかん…
ヤキがまわったですたい。

そういやあ、映画の話をしていても、役者の名前は恐ろしいほどに出て来ない。

関係ないけど目も一気に悪くなってきた。
健康診断の検査では今だに1.5って言われるのだが、
あの輪っかの切れ目の検査は大体でも当たってしまうのさ。
実は小さい字は、かなり見えない。

仕方ないから100均で老眼鏡を買って使ってる。
30秒以上かけてると、脳味噌が割れそうになってくるが仕方ない。

で、先日、女房が1ヶ月前に4万円で買った眼鏡が合わないから又買ってくれと言ってきた。
シバキ倒したろかボケ!

今日、会社の事務員相手に話をしていて「シン・シティ」の話になった。
「あれは、君、うん、なかなかいいんじゃない?…ふっ…」
「えー私、意味わかりませんでした」
「君い、単純な話じゃないか。身を委ねてみたまえ、もっと」
「えっ…どういう意味ですか」
「物語に心を委ねるのだよ…」
「…」
「ふっふっふ…」
「…」
「…」
「最後のエレベーターのところ。どういう意味だったんですか。教えて下さい」
「…」
「…」
「君い…」
「…どういう意味ですか」
「…」
「…」
「そんなん、どうでもいいがな」

所詮こんなもんです。

007/危機一発

★★★ 2012年9月5日(水) TOHOシネマズ梅田10

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東西冷戦下の暗号解読機争奪戦を放っぽらかし、スペクターの私怨が物語の根拠ではアホらし過ぎる。前半、イスタンブールの旅情感は良いが物語りは停滞。オリエント急行の長いシークェンスは流石だが緻密には遠い。終盤はオマケ的お徳感と蛇足感がせめぎ合う。(cinemascape)

 

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男はつらいよ 寅次郎あじさいの恋

★★ 1982年8月10日(火) 伊丹ローズ劇場

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ルーチンワーク的側面から破綻しているわけでもない。寧ろ出涸らし的要素を相変わらず巧みにリミックスしているが、シリーズ中特筆すべき暗さ。薄幸のヒロインをサディスティックなまでに突き落とす作劇にいしだあゆみ暗黒舞踏の域に迫る世界が現出。(cinemascape)

 

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コリーニ事件

★★★ 2020年6月20日(土) シネリーブル梅田1

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男が実業家の男を殺した。

いったい彼は何者で、なぜ殺したのか。

ってことが主線の話で、その解明の過程から、数十年に及ぶ歴史の暗部が立ち昇つてくる。

砂の器」を思わせる構成です。

 

【以下ネタバレです】

まあ、結局は毎度と言っていいナチの戦争犯罪が起源なんですが、ドイツ国内やポーランドとかでのユダヤ人虐殺ではなく、同盟国のはずのイタリアでのものだ。歴史に詳しくないのだが、ナチスは反ファシズムパルチザン駆逐をイタリアでも一手に担ってたんでしょうか。勉強になります。

 

この映画は、人物の肉付けが半端ない。

だが、半端なさすぎて、そのトリッキーな設定にひきずられてあれよあれよと時間は経過していく。

主人公と被害者一族にまつわるものと、犯人の幼少期の2つの過去時制がカットバックされる。それぞれにエモーションを掻き立てるものだ。

周辺人物たちも魅力的といっていい。原告側の老練な先輩弁護士、主人公の父親、パンキッシュな女子大生など。

 

如才ない演出と上記のあれやこれやを加味して満足できる出来だと思います。

だが、どこか余白のないマニュアル臭がする。

AIが作った映画みたいな。

★4をつけれなかった理由です。

 

大過去・中過去と現在の因果関係を張り巡らせ周到な設計図を描き全てのキャラに過不足ない肉付けを施した如才なさであるが、その理数系的演繹手法では枠外の何かは入り込めない。相反する被害者への感情ベクトルが重なる過程では軋轢や葛藤があるはずなのだ。(cinemascape)

 

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おもひでのしずく (2005年8月5日 (金))

※おもひでのしずく:以前書いたYahoo日記の再掲載です。

 

パンドラの筺

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異論を承知で言うと…

日本は望んで原爆を落とされたわけではない。
完全に一方的に受け身に、それを為されたわけだ。
喧嘩でドツキ倒されたことを何十年も繰り返し『あたかも勲章の如くに』言い続ける。
有史上唯一の被爆国だと…
被爆者でもない同胞という名の他者が。

俺は、そういうマスコミュニズムを嫌悪する。

原爆を作り爆撃機に搭乗しカメラを回したという科学者と年老いた被爆者との対面をTVで見た。
被爆者の方々は勿論言う権利はあるだろう。
「すみません」と一言詫びろと…。
しかし、科学者は「NO」と言った。
又、こうも言った「戦争に被害者はいない」とも…

俺は、この意見と姿勢をグローバルにスタンダードだと思う。

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今日、会社の事務員が言った。

「はやく55歳になりたいわあ」
「なんで」
「郵便局の積み立てが毎月おりるようになるから」
「はーはっはっはっはっ…無理だね」
「…どうしてですか」
「郵便局の郵貯簡保も最早スッカラピンだからさ」
「エー」
「財投で小子役人やクソ政治家が使い放題に使って何も残ってないんだぜ、知らんのか」
「はあ」
「今もしも郵便貯金をすべての国民が解約したらどうなると思う」
「さあ」
「資金を手当するのに国債を大増発するしかないね」
「…」
「そうすれば円は大暴落して1$=1000円とか2000円とか10000円とかになるね」
「…」
ハイパーインフレがきて米10キロが10万円になるね」
「…」
「貧乏人は死ぬね」
「…そんなんいやですう」
「ふっふっふ…いわゆるパンドラの筺なのさ…君」

どっかの山奥の郵便配達員のおじさんが1日かけて一生懸命1通のはがきをおばあさんに届ける。
そういう話と郵政解体が別次元の話なのに救いがたい連中が政治を握っている。
総選挙になって反対派が勝つなら日本は世界標準から取り残される。

それでもいいやん…
わからんでもないが、
やっぱまずいと思うのだ。

るろうに剣心

★★★★ 2012年8月26日(日) MOVIXあまがさき6

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佐藤の口跡のダメ軽さを力技でキャラ設定に被せて躱す。殺陣も吉川戦は見惚れたが他は過不足ない程度だ。だが、筋を通すということに揺ぎ無い確信を感じたし、ラストの決めの至福感は久々だった。清清しい。女優陣の衣装の質感と着こなしも特筆か。(cinemascape)

 

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