男の痰壺

映画の感想中心です

2022-11-01から1ヶ月間の記事一覧

叫びとささやき

★★★ 1980年3月5日(水) 毎日文化ホール モノクロームの表現主義に傾倒してきた映像作家が虚飾を脱いで彩色世界で曝け出した女性観が血の色だというのが生々しくキツい。手法の変化という以上にベルイマンの内なるミソジニーが全開された転換点。だが先鋭的…

切られ與三郎

★★★ 2000年8月5日(土) シネヌーヴォ 転落人生を生きざるを得ない与三郎に切羽詰った被虐感は感じられず、折にふれて邂逅を果たすお富との間にも何かありそうで何もないという、何ともすっきりしない話で、何かようわからん。ただ淡路恵子が結構クールで良い…

GONIN2

★★★ 1996年8月2日(金) テアトル徳山Ⅱ 前作の男達ほどには負って立つもの無き女5人が雁首揃えてみたところで切実な逼迫は現出しない。やむなく奇天烈な中年JK大竹を楔として緒形投入で撹拌を図るがとっ散らかるだけだった。結局は殺戮マシーン鶴見の異様な…

ヴィンセント・ミネリ Vincente Minnelli

生年:1903/02/28没年:1986/07/25 kenironkun.hatenablog.com kenironkun.hatenablog.com

満友敬司 Keiji Mitsutomo

生年:1937/01/23 kenironkun.hatenablog.com

ディック・マース Dick Maas

生年:1951/04/15 kenironkun.hatenablog.com

追悼 大森一樹

1980年のキネ旬ベスト10で「ヒポクラテスたち」が第3位になったとき、「長いこと撮ってなかった年寄り2人がたまたま撮らんかったらワシがでっぺんやったんじゃ!」(正確には覚えてないので完全意訳です)と彼はインタビューに答えている。清順「ツ…

夜の蝶

★★★★ 2000年8月13日(日) シネヌーヴォ 例えは突飛かも知れないが金星(京都)から飛来したキングギドラ(山本富士子)を迎え撃つ地球(銀座)の覇者ゴジラ(京マチ子)と言う一種の既視感を伴う怪獣映画並みの興奮を覚えた。それ位の迫力が、この2大怪獣(…

シバジ

★★ 1996年8月31日(土) 山口県教育会館ホール グォンテクの浪花節的テーマ選定と脇目も振らぬ愚昧な一直線語りが或る種の典型を思わせ乗り切れない。階級社会発生以降世界で遍く行われたであろうこの種の問題を単なる悲話として語るのでは最早芸がない上に全…

シャンハイ・ヌーン

★★ 2000年8月11日(金) ユナイテッドシネマ岸和田5 取り敢えずは孤軍奮闘で敵地に乗り込んだ『バトルクリーク』の闘いから20年。牙を抜かれ飼いならされた感が蔓延。撮影や装置はレベルアップしたがストーリーは緩みアクションはロクな見せ場を失った。プ…

橋浦方人 Hojin Hashiura

生年:1944// kenironkun.hatenablog.com kenironkun.hatenablog.com kenironkun.hatenablog.com

ニン・イン Ying Ning

生年:1959// kenironkun.hatenablog.com kenironkun.hatenablog.com

スティーヴン・ホプキンス Stephen Hopkins

生年:1958/11/ kenironkun.hatenablog.com

アムステルダム

★★★ 2022年11月1日(火) なんばパークスシネマ11 この映画の骨子は2つ。 第1次大戦で欧州に従軍した2人のアメリカ人がそこで1人の女性と出会い、束の間の共同生活を過ごす。男2女1のある種微妙な関係はトリュフォー「突然炎のごとく」を思い起こさ…

ガメラ2 レギオン襲来

★★★ 1996年8月17日(土) テアトル徳山Ⅲ 細部で伊藤の政治性・樋口の画心・金子のミニスカ趣味がせめぎ合い予断を許さないし、毎度臨死まで痛めつけられるガメラの超M本質は外してないが、レギオンが凡庸。そのバトルは何故か「ドラゴンボール」めいて元気玉…

仮面学園

★★ 2000年8月11日(金) ユナイテッドシネマ岸和田9 思い切った設定だし画的にも色々やれる題材と思う。仮面というモチーフを使うことで現代社会の病根やアイデンティティの喪失など踏み込む領域は幾らでもあったろう。しかし、物語はお決まりのクソつまらな…

伊丹万作 Mansaku Itami

生年:1900/01/02没年:1946/09/21 kenironkun.hatenablog.com

シェ・フェイ Fei Xie

生年:1942/08/14 kenironkun.hatenablog.com

デニス・デューガン Dennis Dugan

生年:1946/09/05 kenironkun.hatenablog.com

夜明けまでバス停で

★★★ 2022年11月1日(火) なんばパークスシネマ10 2年前のコロナ第1波による緊急事態宣言下の世相を反映させた作品で、その時何が起こっていたかを描こうとしているのだが。 当時、その余波を受けた多くの飲食業が苦境に立たされ廃業や縮小に追い込まれ…

ユージュアル・サスペクツ

★★★★ 1996年9月27日(金) 徳山市市民館小ホール 蜃気楼のように揺らめく1つの固有名詞がエクトプラズムの如くに至近の実体として迫ってくる。その構成の揺るぎなさを貫徹し至高とも言える決め方で締め括られた。『レザボア』と併立した男たちの顔の映画でも…

モンパルナスの灯

★★★ 2000年12月8日(金) 動物園前シネフェスタ4 オーソドキシイな題材をベッケルが、いじり回して焦点ボケにしちまったんじゃなかろうか。モジリアニを取りまく人々がどうにも表層的で唯単に通過するのみでヴァンチュラだけが場面をさらっても仕方ない。アヌ…

栄光と狂気

★★ 1996年9月8日(日) テアトル徳山Ⅱ 真摯に題材に突き動かされ製作に至るのではなく、外国人を使って英語映画を撮るという過程が全てで、小賢しいまでに手慣れた原田の技法からは隠匿されたコンプレックスが匂い立つ。クソ面白くもなく、どういうマーケット…

TATARI

★★★ 2000年8月19日(土) 天六ユウラク座 嬉しくなる位の定石を踏んだお化け屋敷もので、ヘタな演出上の色気を出さぬので好感を持てる。なんだかんだ言っても古来より伝わるオーソドキシィの旨みは棄てたもんじゃないと思わせる上出来ホラー。ただ、終盤の展開…

丸根賛太郎 Santaro Marune

生年:1914/05/12 没年:1994/10/10 kenironkun.hatenablog.com

マッツ・ブリュガー Mads Brugger

生年:1972/06/24 kenironkun.hatenablog.com

ウー・ツーニウ Ziniu Wu

生年:1952/10/31 kenironkun.hatenablog.com

女人、四十。

★★★★ 1996年10月5日(土) 徳山市市民館小ホール 老人問題の映画なのだが一方で女性の労働問題が並列の重さで描かれるというのが巧みで救いのないテーマの緩衝剤としてマッチング。亭主を含めた主人公の家族の描写がベタつかず良い。ただ、思うのは、こういう…

ザ・ロック

★★ 1996年9月16日(日) 徳山国際シネマ ジャンル定形の要素を並べただけでオリジナリティゼロなのにしてやったりの大見得を切る。パターン化したマニュアル通りの作劇には心底ウンザリ。劣化AIが作った代物めいて馬鹿なりにでも破綻してみろと言いたくなる…

ホワイトアウト

★★ 2000年8月28日(月) ユナイテッドシネマ岸和田7 ダムの実景が持つ弩級の迫力に展開が拮抗しない。送水管や司令室等限定セットに矮小化された展開が結果貧相感をいや増させる。又緻密な物語構築力からも遠い。其処からの逃避を省略と勘違いしてる救われな…