男の痰壺

映画の感想中心です

映画感想【す】

素晴らしき放浪者

★★ 1979年3月11日(日) SABホール 片っ端から世の不文律を破壊し勝手気儘に物事を成せばアナーキーだとでも言うのだろうか。この親爺の生き様には全く快感も共感も得られなかった。どれだけルノワール的な川と光で全篇が彩られていようともだ…。 (cinemasc…

スリー・ビルボード

★★★★★ 2018年2月2日(金) TOHOシネマズ梅田9 【ネタバレです】 監督のマーティン・マクドナーは本作の脚本を書くとき、フランシス・マクドーマンドとサム・ロックウェルに関しては当て書きしたそうだ。 しかし、この映画のキモはやっぱりウディ・ハレ…

ストレイヤーズ・クロニクル

★★★ 2015年6月28日(日) MOVIXあまがさき5 悪くないトーンだとは思うが、世界との関係性に演出が無自覚だからママゴトにしかならない。又、この今更題材に期待した石森章太郎や平井和正への憧憬も充たされることはない。『Xーメン』以降に問うべきものと…

スター・ウォーズ 最後のジェダイ

★★★★★ 2017年12月17日(日) MOVIXあまがさき5 俺はスター・ウォーズの熱心なファンではない。 であるから、この評価が真っ二つに割れている新作を正しく評価しているのかどうかわからない。 でも、これは「帝国の逆襲」に次ぐ出来だと感じた。 何より…

スラップ・ショット

★★★★ 1978年3月7日(火) 伊丹グリーン劇場 土壇場になれば人は地平を乗り越え得るのだ。お坊ちゃんプレーのこいつらが反則 連発のヒールのスターとなる越境の「仕方」にある「納得性」が見る者を感銘させる。勿論 、起爆剤としての「ハンセンブラザース」は最…

緋色の街 スカーレット・ストリート

★★★★ 2015年10月24日(土) プラネットスタジオプラス1 性悪女に翻弄されるアホ親爺の物語として申し分も無いが、真の才能が世に出る絶望的な蓋然性の物語としての皮相な味付けが又良い。そして何より決定的に裁断される悪に冤罪も糞もない呵責無さ。展開の…

水面のあかり

★★★ 2017年10月1日(日) シネヌーヴォ 最初にお断りしておくが、この映画の監督、渡辺シンは知人です。 なので、出来る限り身贔屓はしないようにと思いますが…何ぬかしとんじゃと思ったら、そういうこってご容赦を。 まず、タイトル、ポスター等の宣材、シ…

砂の器

★★★★ 1978年10月29日(日) ダイニチ伊丹 ローカルネタを徹底解題する清張文脈を炎天下を背広を脱いで歩き回る刑事の汗と歩行のリアルで担保する橋本イズム。その若干のマンネリが大浪花節の一大ページェントに大梶を切る。すれすれ勝負だが年間を通したロケの…

スター・ウォーズ フォースの覚醒

★★★ 2015年12月27日(日) MOVIXあまがさき11 広大な物語の延伸する荒野の裾野で展開したかのような初期3部作に比し今回は精巧なミニチュアの箱庭でマニュアル的に収縮する。意外性の欠片もない。デススターの10倍の巨敵を半分以下の労力で粉砕したらあ…

ストレイト・アウタ・コンプトン

★★★ 2016年1月5日(火) MOVIXあまがさき1 興味のないラップだが理不尽な抑圧に抗する手段であったことは十全に描かれる。そのエモーションが状況を巻き込み爆裂するデトロイトのライブが佳境であるが尻つぼみ。その後は定番通りの乱痴気の日々と内部分裂の…

スポットライト 世紀のスクープ

★★★★★ 2016年4月23日(土) TOHOシネマズ梅田6 新任局長の一声で事が転がり出す訳でシュレイバーの穏当な物腰が監督マッカーシーの声高に叫ばない正義への信念を代弁する。さすれば元よりの能力集団は自走するだろう。理想的組織論だ。タカヤナギの硬質なカ…

スウィート17モンスター

★★★★★ 2017年4月28日(金) シネリーブル梅田4 恋い焦がれたイケメン男子に手ひどく振られて、気づいてみりゃあ手近な安パイ男子で妥協。 世の中の男女交際のほぼ普遍な真実を描いております。 その映画の骨子に目新しさはない。 周りに何一つ共感できず、…