男の痰壺

映画の感想中心です

2022-06-01から1ヶ月間の記事一覧

アーネスト・B・シュードサック Ernest B. Schoedsack

生年:1893/06/08 没年:1979/12/23 kenironkun.hatenablog.com

大阪物語

★★★★★ 2002年7月8日(月) トビタ東映 滅び行く親の世代と脱皮しながら育ち行く子の世代の対比は在り来たりかも知れぬが驚くべきバランス感覚の良さで、どちらの描写も全く過不足無い。日常に芸人が介在する浪花の世界に組み込まれた親子が全くあざとくないの…

スピード

★★★ 1994年12月3日(土) 北野劇場 技術屋が作った余白の無さが横溢する。見せ場を繋げてダレ場がないのでキャラはシナリオの上辺をなぞるだけで埋没し余韻は遠ざかる。画づらのアイデアは幾つかあっても編集のエモーションに乏しいので決定力がない。いっそ更…

★★★ 2002年6月26日(水) ホクテンザ1 本筋が浮気して女房が拗ねただけというだけの余りの単純さが物足りないが、職業としてのアダルトビデオの人々を扇情的にせず、それどころか今の世に珍しく真摯な姿勢で生きる人達として描いて、しかも力みも無いのが大器…

青山真治 Shinji Aoyama

生年:1964/07/13没年:2022/03/21 kenironkun.hatenablog.com kenironkun.hatenablog.com kenironkun.hatenablog.com

イ・ジョンボム Jeong-beom Lee

生年:1971/09/21 kenironkun.hatenablog.com

酔拳2

★★★★★ 1994年12月23日(金) OS劇場 仕掛けで見せるのでなく功夫技のみを純粋に追求したジャッキー源流の集大成。脚本・演出ともに奇を衒ったとこは一切無く年齢ギリで臨んで彼が残した恒久遺産だと思う。酔拳の「酔」に拘りそれが自壊技であったことも押さ…

コラテラル・ダメージ

★★★ 2002年7月15日(土)~17日(日) ホクテンザ2 狂人による殺人でないテロは双方向である点を比較的公平に描き、沸点に達した悲しみと怒りの矛先が徐々にずれて行く過程に無理が無く巧いと思う一方、お座成りな設定も多すぎる。コロンビア側の役者は皆良い。…

鉄男Ⅱ BODY HAMMER

★★★ 1993年1月15日(金) テアトル梅田1 カラー&プチ贅沢になったおかげで接写地獄の音響拷問みたいな訳の分からないインパクトから解放されたが、結果、安手の「仮面ライダー」みたいな改造人間モノな本質が露呈してしまった。気持ち悪いコマ撮りやゲリラ手…

キング・ヴィダー King Vidor

生年:1894/02/08没年:1982/11/01 kenironkun.hatenablog.com

ニコラス・メイヤー Nicholas Meyer

生年:1945/12/24 kenironkun.hatenablog.com

動脈列島

★★★ 2002年7月8日(月) トビタ東映 何事もド真ん前からしか描けない増村にはハッタリやケレンを要するこの手の題材は向いてなかった。特に凝ってるとも思えぬ攻防戦がひたすら淡々と進み淡々と終わってしまう。田宮VS近藤よりも山村VS近藤に魅力があるの…

鏡の中にある如く

★★★ 1993年1月4日(月) ホクテンザ1 後の『沈黙』や『冬の光』の圧倒的とも言える孤独地獄は未だ突き詰められてはいない。完璧なニクヴィスト撮影の深度をもってしても展開はと性と北欧的神秘義に依存している。ベルイマン印のキーワードのオンパレードだが…

ザ・ワン

★★★ 2002年7月22日(月) ホクテンザ2 リーの体技にCGを組み合わせたバトルが思いの他彼の技を殺しておらず巧く機能してる。2役の処理も粗が無く丁寧で好篇だと思うがストーリーが新味に欠ける。土台、絶対悪が自分自身ではエモーションのベクトルは拡散す…

富田克也 Katsuya Tomita

生年:1972/04/18 kenironkun.hatenablog.com

ルパート・ワイアット Rupert Wyatt

生年:1972/10/26 kenironkun.hatenablog.com

犬王

★★★★ 2022年6月2日(木) 梅田ブルク7シアター6 【ネタバレです】 産まれ落ちた瞬間に身体の48ヶ所のパーツを奪われた百鬼丸が、それを1つずつ取り戻す旅路を描いたのが手塚治虫「どろろ」であったが、本作の犬王も異形のものとして産まれ、異形のパー…

仕立て屋の恋

★★★★ 1993年1月15日(金) みなみ会館 被虐世界の変態覗き見親爺の話と品の在る精緻な作りがアンビバレントに並存するが、ルコントの男を慈しむかのような一切の躊躇無き水平目線が、そういう戸惑いを解消する。何より盗視の映画的興趣の前では所詮本質変態な…

ローラーボール

★★ 2002年7月21日(日)~22日(月) ホクテンザ2 70年代であるならば未だしも意味を持ちえた「反権力」を21世紀の映画に於いて何の工夫も無くトレースする錯誤感と肝心の「ローラーボール」のゲームがチマチマして局所的な描写に終始するのが救われない。(…

男はつらいよ 知床慕情

★★★★ 1993年1月31日(日) 日劇会館 当書きされたと思しき三船が有りそうで実は映画で余り見ない日本親父のスタンダードを体現して絶妙。そう来れば寅が後景に退くのも戦略的にも納得できるが、常連竹下のマドンナ起用が奥ゆかしく後景感を払拭しているのも良…

カリン・クサマ Karyn Kusama

生年:1968/03/21 kenironkun.hatenablog.com kenironkun.hatenablog.com

アーロン・ソーキン Aaron Sorkin

生年:1961/06/09 kenironkun.hatenablog.com

スター・ウォーズ エピソード2 クローンの攻撃

★★★★ 2002年7月20日(土) 北野劇場 圧倒的な物量で繰り出される戦闘機械やクリーチャーの数々が素晴らしく特に終盤30分のバトルは圧倒的。しかし、所詮、解ってる結末に向かい整合性を付けるべく展開されるアナキンの変容が、どうにもヒネリなく深みが無い…

渇望

★★★★★ 1993年1月4日(月) ホクテンザ1 瘧のような圧倒的絶望表現の凄まじさ。過去への悔恨と未来への苦渋をいや増させる状況の設定と妥協無きドラマトゥルギー。正直しんどいが、それを経ないと見えない一抹の希望もある。ニクヴィストとの共闘未だ来ぬとも…

レプリカント

★★★ 2002年6月30日(日) トビタシネマ まずは快調かと思ってたら『フェイス・オフ』とどっこいのええ加減な初期設定に又かと思い心が退いていく。サイコキラーとクローン人間の得意の2役は演りたかったんやろなレベルというか小っ恥ずかしい。だがヴァン・ダ…

ラディスラオ・ヴァホダ Ladislao Vajda

生年:1906/08/18没年:1965/03/25 kenironkun.hatenablog.com

長原成樹 Seiki Nagahara

生年:1964/04/18 kenironkun.hatenablog.com

旅情

★★★★ 1993年2月2日(火) シネマアルゴ梅田 行き遅れハイミスの感傷旅行のリード役は少年から頃合いの中年男へリレーされるが映画には悪意の欠片も存在しない。サンマルコ広場の景観が荘厳な華やぎで彼女の悲喜交々を彩るだろう。その端正なカラーの色調。そし…

座頭市果し状

★★★ 2002年7月7日(日)~8日(月) トビタ東映 人を斬る市の呵責の無さが結構際だっていて非情さが良く出ている。ルーティーンな話だが安心して見られるし、天下の宮川の撮影は深い色を良く出しカットによってはとてつもなく美しい。(cinemascape) kenironkun.h…

鉄男

★★★ 1993年1月15日(金) みなみ会館 太股を切り裂きボルトを埋め込めば鉄人間になれる…訳ないし、かかった時間を思えば気が重いチョイ飛びコマ撮りのチェイス。アホ臭いのだが狂信的な押し付けと音響で蹂躙される。10人程度の入りの劇場で終わった途端に皆…