男の痰壺

映画の感想中心です

狼と豚と人間

★★★ 2020年8月9日(月) 新世界東映

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最初の30分くらい、これは、ものすごい傑作なのではの期待でテンションが上がる。

3兄弟物語だが、配役の不親和がスリリングだ。高倉健って深作映画に出てたんやの異質感。気取ったグラサンで海の彼方の異国への憧憬語り。三國はいつもの三國。笠原が「仁義なき戦い」書いたときの想定山守。金子に取られて以降、三國は実録路線と縁がなかった。北大路は広島死闘篇の主役で深作映画再登板するが未だ若造だ。

兄弟の確執を横糸に、組織の麻薬取引現場からの現金奪取を縦糸に展開するなか、シークェンスごとの演出アイデアが理解不能なレベルまで振り切れる。北大路率いるチンピラ一派が母親の骨壺川に投げ捨てたあと、いきなりウエストサイドばりに指パッチンしながらコーラス。日活映画かよの逸脱がごった煮の混沌で、実際、彼らは野犬追い回してとっ捕まえて犬鍋としゃれ込みます。

 

まあ、現金奪取までは本当に目眩く展開に恍惚としていたんですが、そのあと映画はものの見事に停滞する。

兄弟の確執もようわからんまま三國以外全滅でケツまくります。

 

役者陣では、待田京介成田三樹夫を足して割った感のある江原真二郎、後年、組の姐さんばかり演らされてた中原早苗のヴァンプ、そして全くカッコよさのカケラもない三下チンピラの蓮司。