男の痰壺

映画の感想中心です

読書記録 2017春

漁港の肉子ちゃん(西加奈子
男子の本懐(城山三郎
悪人(吉田修一
鍵のない夢を見る(辻村深月)
ガール(奥田英朗
串刺し教授(筒井康隆
クリスマス・カロル(チャールズ・ディケンズ
トラッシュ(山田詠美
脂肪の塊(ギ・ド・モーパッサン
どくとるマンボウ航海記(北杜夫
パレード(吉田修一
仮面山荘殺人事件(東野圭吾
その女アレックス(ピエール・ルメートル
 
つくづく本を読まなくなったと思うのだ。
だいたい、電車の中かトイレの中くらいでしか読まなかったのであるが、その時間さえスマホとかにとって代わられている。
相変わらず金もないので古本屋の100円コーナー中心で1回に1000円で10冊買えば1年ほそもってしまう。
また、寝るのも忘れてページをめくるような、ときめきを歳のせいか失いつつあるみたいだ。
 
そんななか、本当に久々にときめいたのが「その女アレックス」だった。
ちょっとやそっとの仕掛けではもはや驚かなくなったのだが、これには驚いた。
例えが違う気もするが、昔、「エグゼクティブ・デシジョン 」って映画を見てスティーヴン・セガールが映画の半ばで空中に消えたときくらい驚いた。(今さらネタバレでもないよね)
そういう、根本的な予断を転倒させる仕掛けが大ナタを振るうように仕掛けられている。
快感であった。
まほかるの「彼女がその名を知らない鳥たち」も同様に予断の転倒が仕掛けられている。
この人の作品は以前1冊読んでつまんなかったので手のしてこなかったが、ここまでズブズブな情念を描けるのならもう少し読んでみたいと思わせられた。
映画化されるみたいだが、監督も白石和彌なので期待したいっす。