男の痰壺

映画の感想中心です

モンタナの目撃者

★★★ 2021年9月20日(月) 大阪ステーションシティシネマ

f:id:kenironkun:20210920193232j:plain

アンジー苦手なんですが、それでもこの映画はアンジーVS殺し屋2人の図式に収斂されるのが座りが良いと思われるんです。その為には別途に殺し屋を追う保安官がアンジーに合流して共闘するのが定石だが。

【以下ネタバレです】

共闘しません。代わりに搦め手から出てきた保安官の妊婦妻が活躍する。

この作劇は予想外で、予想外は望むとこなんですが、ええのか?の思いが拭えない。終わってみれば彼女が一番男前ですやん。アンジーよう承知したなと人事ながら思うんです。

 

最初から見るものの予想を覆えす捻った展開にしてやろうとの意図で仕掛けてきたわけではなさそうで、なんとなくそんな風になっちまった感が濃厚。いっそのこと「エグゼクティブ・デシジョン」のセガールみたく中段で大見せ場とともにアンジー消えるみたいな大鉈振るった方が良かったんちゃうやろか。

 

2人組の殺し屋が良い。特にエイダン・ギレンのらしからぬ風情が絶品。彼らのシーンがこの映画をワンランク引き上げていると思います。

 

破綻は望ましいのだが、やるなら空中分解するまでやってほしい。アンジーを外しきれない枷のおかげで真男前だった彼女の座りは半ケツ状態。トラウマの解消過程も描き足りない。山林地帯の景観とそこでのアクションは新鮮。殺し屋兄弟のキャラも目新しい。(cinemascape)

 

kenironkun.hatenablog.com