「ずいぶん住みにくい世の中になっちまったよな、そう思わねえか」
「まったくだよ、何なんすかねえ、今回のモリ発言をめぐる顛末って、まあ今更ですけど」
「ピラニアがウジャウジャいる川に落ちた子羊みたいなもんだよな」
「座布団1枚っす」
「正義と善意を振りかざし悪意と言葉の暴力
で袋叩きってな」
「サディスティックなまでにね」
「結局、みんな好きなんだよ、人いじめるの」
「イジメがなくなるわけない理屈だわ」
「でもさ、本当はいるはずだろ、イジメはダメだって奴、って言うかモリの言ったこと言えてるよなって奴」
「絶対いるよ」
「みんなだんまり決め込んでさ」
「最近流行りの同調圧力ってやつですね」
「もしかして、これって民主主義の危機じゃねえ?」
「えっ?」
「だって言論の自由が脅かされてるんじゃんかよ」
「そうなんすか?」
「そうなんだよ、決まりだよ」
「決まりねえ」
「おい、そうとわかったら、こんなことうかうかしてる場合じゃねえや、おいっハチ公!」
「へい」
「ひとっ走りして、あのお方にご報告だ」
「ガッテンだ」
「同調圧力を吹き飛ばし、ポリコネ野郎どもを正さなくちゃならねえ」
「できますかね」
「やるっきゃねえだろ」
「新たな戦いがはじまるんですね」
「ふっふっふっ…アイルビーバック…てか」
新党「アカルイミライ」の終わりの始まりであった。