男の痰壺

映画の感想中心です

2021-02-01から1ヶ月間の記事一覧

ノア・バームバック Noah Baumbach

生年: 1969/09/03 kenironkun.hatenablog.com kenironkun.hatenablog.com kenironkun.hatenablog.com

沢島忠 Tadashi Sawashima

生年: 1926/05/19没年: 2018/01/27 kenironkun.hatenablog.com kenironkun.hatenablog.com kenironkun.hatenablog.com kenironkun.hatenablog.com

白いリボン

★★★★ 2010年12月25日(土) テアトル梅田1 一見連関しない悪意の連鎖が不穏な空気に辛うじてとどまる作劇意図はある意味明快ではあるが、意図された説話が神話領域へ解き放たれるには至らなかった。逆説のロマンティシズムを担うニクヴィストクラスのモノク…

スター80

★★ 1984年9月23日(日) ニューOS劇場 完全に干涸らびた題材を干涸らびた手法で撮るという敗残の趣さえ漂うフォシー末期の作。思えば『オール・ザット・ジャズ』が運の尽きだった。アレン位の才覚があったればと思うニクヴィスト起用も今更の趣で侘びしい。…

KISS&KILL キス&キル

★★★★ 2010年12月11日(土) TOHOシネマズ梅田5 申し訳に南仏から発端された物語世界が、結局はご近所戦争的ミニマム世界に限定されちまう半端さも、ヘイグル嬢の熟女的ケツの座りの良さに誘われる不条理の快楽に委ね雲散霧消する心地よさ。ローアングル…

ヤクザと家族 The Family

★★★ 2019年1月29日(金) TOHOシネマズ梅田9 時代の変遷の中で朽ちていくヤクザ組織の挽歌ってことなのだが、その朽ちて行くってことの中に古き良きものが潰える美学みたいな常套のテーマは差し込むことはできない。 だって「反社」なんだもん、ってわ…

ブレードランナー

★★★★★ 1984年9月24日(月) 大毎地下劇場 精緻な未来造形と主人公のハードボイルドな内省文体とレプリカントのアイデンティティへの哲学的憧憬。3者の完璧な統制の奇跡的な蓋然性。未だ神話領域にいたスコットの達成した偉業。『シャイニング』未使用フィルム…

キック・アス

★★★★★ 2010年12月25日(土) テアトル梅田1 少年が感化・触発されても超人になったりせず、あくまで身の丈に合った成長にとどまるのが良い。一方で虚構を担う少女がウルトラサディスティックにヴォーン掌中の男騒ぎを粉砕する。その構図のマゾヒスティック…

フットルース

★★ 1984年9月9日(日) 友楽スカラ座 白痴的展開を殊更言う気もなく、メガヒットポップス連チャンのミュージッククリップ集だとしても、このクローズアップを鬱陶しいまでにインサートする当時の唾棄すべき流行。フォシーもランディスもパーカーも落ちた陥穽に…

誰にツケ払わせるねん

日本の国家予算が100兆円で、そのうち半分強が社会保障と国債の利払い・償還にもっていかれる。残った分をやりくりして、公共事業は6兆円、文教・科学振興に5兆円、防衛には5兆円しか充てられない。そんな程度なんです。 東日本大震災への拠出が37兆…

ロビン・フッド

★★★ 2010年12月11日(土) TOHOシネマズ梅田4 圧政王VS義賊という対立構図が確立する前の混沌の前史だとしても、最大クライマックスの対仏攻防戦でその確執のピックアップが弱すぎなのでピンボケ感が甚だしい。自己模倣に流れるスコット演出はウンザ…

麻雀放浪記

★★★ 1984年10月21日(日) 奈良東映 傑出した場面も少なくなく役者も皆良い。が、どうにも喰い足りない。破滅型のアウトローばかりが出てくる中で真田だけが、こっち側に居る。それがそのまま和田誠のスタンスに通じるのが透けて見えるからだろう。どっち側か…

人生万歳!

★★★★★ 2011年1月3日(月) 梅田ガーデンシネマ1 『マンハッタン』的嬉し恥ずかし展開が『嘆きの天使』なマジ匙加減を加味されるかと思いきや大きくグラインドして現在形アレンな与太話へ拡張。その与太の大半を担うクラークソンのキャラの弾け具合の粋。全…

サム・ペキンパー Sam Peckinpah

生年: 1925/02/21没年: 1984/12/28 kenironkun.hatenablog.com kenironkun.hatenablog.com kenironkun.hatenablog.com kenironkun.hatenablog.com kenironkun.hatenablog.com kenironkun.hatenablog.com kenironkun.hatenablog.com

大友啓史 Keishi Otomo

生年:1966/5/6 kenironkun.hatenablog.com kenironkun.hatenablog.com kenironkun.hatenablog.com kenironkun.hatenablog.com kenironkun.hatenablog.com kenironkun.hatenablog.com kenironkun.hatenablog.com kenironkun.hatenablog.com

タイトロープ

★★★★ 1984年10月31日(水) 友楽会館大劇場 ダークなトーンが一貫しており、しかも自らがド変態世界に越境する一線を踏み越えた内容。警官が主役で一発の銃声も響かない。同時期で前後する『ハリー4』と、あらゆる意味で対照を成す中期の佳作。ビジョルド始め…

アンストッパブル

★★★ 2011年1月8日(土) TOHOシネマズ梅田1 優れた音響と細密なモンタージュによる『激突』アプローチで序盤では「怪物」として君臨していた重機関車だが、後半は当たり前の列車に成り下がっていく。実話の枷に縛られるのならTVの再現ドラマで充分。…

遊星からの物体X

★★★★ 1984年9月24日(月) 大毎地下劇場 無菌的で夾雑物のない世界で女っけゼロ状態が醸す直球の作劇。オーソドックスな保守本流話でも状況設定でかくも魅せる映画は出来る。プロット毎のアイデアとクリーチャーの奇矯が完璧に相乗する快楽。犬のイメージを逆…

イエジー・スコリモフスキ Jerzy Skolimowski

生年: 1938/05/05 kenironkun.hatenablog.com kenironkun.hatenablog.com kenironkun.hatenablog.com kenironkun.hatenablog.com

ジョゼ・ジョヴァンニ Jose Giovanni

生年: 1923/06/22没年: 2004/04/24 kenironkun.hatenablog.com

西川美和 Miwa Nishikawa

生年:1974/7/8 kenironkun.hatenablog.com kenironkun.hatenablog.com kenironkun.hatenablog.com

ニンジャ・アサシン

★★★ 2011年1月22日(土) トビタシネマ アバンタイトルの掴みは過激に冴えており、その後の展開も抑制があり良い。だが、中盤以降に、お決まりの抜け忍話が透けて見えてきて急速に物語りは求心力を失う。殺陣も集団戦ではスタイリッシュさが失せグダグダ展開…

ストリート・オブ・ファイヤー

★★★★★ 1984年11月18日(日) 友楽スカラ座 浚われた姫奪回劇という古典モチーフを復古するに衒いのないアホ直情が全篇を支配。ロックンロール寓話の字幕に誘われ最高潮のロック歌謡ショーが幕開き、ワイプ多用の冒頭30分に持っていかれる。ヒル演出も馬脚を…

海炭市叙景

★★★★ 2011年1月8日(土) 第七藝術劇場 夜間撮影の暖色感あるライティングが特筆の侯孝賢や市川準の仕事の高度な追随作だとは思う。全ての挿話は孤絶にまみれ崇高の域にまで達しているが、終盤に若干シンクロしかける仕掛けを施すなら何らかのカタルシスへ集…

ヨルゴス・ランティモス Yorgos Lanthimos

生年: 1973/5/27 kenironkun.hatenablog.com kenironkun.hatenablog.com kenironkun.hatenablog.com kenironkun.hatenablog.com

鶴橋康夫 Yasuo Tsuruhashi

生年: 1940/01/15 kenironkun.hatenablog.com

わかりやすい槍玉は本質じゃない

モリの「女性が多いと会議は時間がかかる」発言やけど、性や人種、或いはマイノリティへの偏向した見方が袋叩きにあう今の時代への肌感覚が全然足らんかったわね。 でもね、俺ら男からすれば、ぶっちゃけ内心では「わかるー」って思ってる奴多いんちゃうやろ…

北北西に進路を取れ

★★★★★ 1984年12月1日(土) 梅田ロキシー メイソンアジトや国連本部の偏執的直線造形はグラントの緩さでバランスを取らねばキツすぎる。マクガフィンのみで成立した究極のカスムービーは強固な確信で純粋映画領域へ突入。しかし、真の驚愕は非スタジオでの複葉…

グリーン・ホーネット

★★★ 2011年1月22日(土) 梅田ブルク7シアター7 半端なボケツッコミ構造がイラつく。いっそのこと助手キャラを更に立たせて主客逆転にまで物語構造を破壊して欲しく思えた。ゴンドリーのロマン主義な片鱗は窺えるが半端だし展開も冗長。ヴァルツも初出は流…

いつか誰かが殺される

★★ 1984年10月21日(日) 奈良東映 言うたら酷だが作家としての矜持を売り渡した挙句にヤル気なさで一矢を報いる…なわけなかろうが、そう思わずにはおられぬ気相乗りの無さ。3人娘末妹典子の幸薄き運命とリンクした居たたまれなさだ。多分、彼女が一番聡明で…