男の痰壺

映画の感想中心です

2022-01-01から1ヶ月間の記事一覧

やさしい時代

「いやまあ、おったまげた」 「えっ」 「びっくらこいたのこんこんちきよ」 「どうした?」 「ヘソで茶を沸かすったあ、このことだったのねときたもんだ」 「だから、なんなんです」 「園児に手出して性犯罪で捕まった保育士って2年で仕事復帰できるって知…

ロスト・イン・トランスレーション

★★★★★ 2004年6月22日(火) シネリーブル梅田1 この日本観に辟易したとしてもグローバルスタンダードな視点からは、こう見えるということを真摯に受け止めるべきで、なのに、さらりと日本専売とも思われるヴィヴィッドな男と女の機微を全うしてしまう。器の違…

生きるべきか死ぬべきか

★★★★ 1992年5月10日(日) ルネサンスホール 練り込まれた脚本は完膚無きまでの隙の無さで文句のつけようもない。天才の秀でた個人芸に依らずシチュエーションのグラインドのみで時代の変遷に拮抗できるのは時流に阿っていないからだ。それが品格なのだろうが…

下妻物語

★★★★★ 2004年6月10日(木) ナビオTOHOプレックス7 時代に迎合して生きるのは嫌だが、迎合しない為には、それはそれで苛烈な努力を強いられる筈。なのに、どうにも2人は受け身でもどかしい。しかし、終盤の大仏前の決闘に漲る本気汁に済し崩しに納得もさ…

アンドリュー・ニコル Andrew Niccol

生年月日: 1964/06/10 kenironkun.hatenablog.com kenironkun.hatenablog.com kenironkun.hatenablog.com

長久允 Makoto Nagahisa

生年:1984/08/02 kenironkun.hatenablog.com

グラハム・ベイカー Graham Baker

生年:1938/11/ kenironkun.hatenablog.com

ダウン・バイ・ロー

★★★★★ 1992年5月16日(土) テアトル梅田2 至芸とか逸品とか珠玉とか言いようはあろうが、同時にジャームッシュにとって2度と超えられぬ最高到達点。主演3者のどうでもよさ気なコラボが至る奇跡的均衡こそ堪らぬ味わい。ミューラーの淡いコントラストとシネ…

エル・コロナド 秘境の神殿

★★★ 2004年6月7日(月) 天六ユウラク座 汎用キャラオンパレードのお子様ランチ革命劇ではあるが、怪奇や神秘を持ち込まない点に好感を持った。少なくとも序盤のチェイスと中盤の橋での攻防は80年代的冒険譚モチーフに節度あるCGを融合させ才気を感じさせ…

愛と死の間で

★★★ 1992年5月9日(土) 高槻セントラル ヒッチタッチならぬデ・パルマ風が関の山のブラナー演出は結局のところ出涸らし感横溢する物語を信じていないのだと思う。ロビンやハンナ・シグラなんかまで引っぱてきたキャストの厚みは演じる夫婦の柄じゃない感が帳…

ポン・ジュノ Jun-Ho Pong

生年:1969/09/14 kenironkun.hatenablog.com kenironkun.hatenablog.com kenironkun.hatenablog.com kenironkun.hatenablog.com kenironkun.hatenablog.com kenironkun.hatenablog.com

日比遊一 Yuichi Hibi

生年:1964// kenironkun.hatenablog.com

マイケル・ドハティ Michael Dougherty

生年:1974/10/28 kenironkun.hatenablog.com

ハウス・オブ・グッチ

★★★ 2022年1月19日(水) 梅田ブルク7シアター2 とりあえずガガ無双と言っておきます。 親がシチリア島からの移民だそうで、序盤のイタリアシークェンスでの画面への馴染み込みはそういうことかと納得。デ・シーカやジェルミの映画に出てきそうなザ・イタ…

リアリズムの宿

★★★★★ 2004年6月29日(火) テアトル梅田1 男と男と女の微妙な距離感が『ストレンジャー・ザン・パラダイス』で間はカウリスマキ。シネアスト好みの骨格だが高踏的実践ではなく地に足着いた面映ゆく青臭いリアリズムで補完する。見た目以上に戦略的であり成功…

にごりえ

★★ 1992年5月9日(土) 高槻松竹 オムニバスは突出した挿話が牽引するか、或いは挿話間のハーモニックなバランスが身上。新派劇みたいな安っぽい情緒と私小説的糞リアリズムが同居し両者は相容れずに分離してる。中庸な第2話が弾き出されて浮かぶようでは粋で…

デイ・アフター・トゥモロー

★★★ 2004年6月25日(金) 梅田ブルク7シアター1 エメリッヒ演出は接写と鳥瞰の緩急が巧く、局地的カタストロフが頻発する前半は圧倒的(特にLAの竜巻)なのだが、人類滅亡という暗鬱な詠嘆的基調旋律が台風一過とばかりに一気に陽転してしまうのでは最早唖…

リー・ダニエルズ Lee Daniels

生年:1959/12/24 kenironkun.hatenablog.com kenironkun.hatenablog.com kenironkun.hatenablog.com kenironkun.hatenablog.com

ロリ・ペティ Lori Petty

生年:1963/10/14 kenironkun.hatenablog.com

クロード・ソーテ Claude Sautet

生年:1924/02/23没年:2000/07/22 kenironkun.hatenablog.com

マクベス

★★★ 2022年1月13日(木) シネリーブル梅田1 「マクベス」の映画化作品と言えば、ウェルズ、黒澤、ポランスキーで必要十分てあり、もうええやんとも思えるのだが、この物語が映像作家の心をそうまで駆り立てるのは何なんでしょうかね。そっちの方が興味があ…

キャット・ピープル

★★★ 1982年7月29日(木) 三番街シネマ1 美術スカルファオッティ・音楽モロダー・主演ナスキンと重厚なゴシック面子を揃えたが、B級ストーリーだけに今ひとつ盛り上がらない。ただ侘びしくうら寂しい孤独感に充ち充ちたムード醸成が良い。ニューオリンズの異…

ワイルド・レンジ 最後の銃撃

★★★★ 2004年7月17日(土) ホクテンザ2 仰角構図で切り取られた空がフォードを想起させる前半。あくまでに「決闘」へ向けたシンプルな作劇。限りなき嘗ての西部劇へのオマージュの一方、人の「殺戮本能」を問う視点が『許されざる者』以降を示現する。ならば…

男はつらいよ 寅次郎の休日

★★★ 1992年8月9日(日) 日劇会館 寅どころか満男さえも脇役に甘んじるゴクミシリーズ2作目にして彼女1本かぶりのお話なのだが、それが又何ともありきたりのファザコン内容で、狼狽するだけの唐変木満男に鬱憤が蓄積し寅は寅で夏木マリから歯牙にもかけられ…

ローランド・エメリッヒ Roland Emmerich

生年:1955/11/10 kenironkun.hatenablog.com kenironkun.hatenablog.com kenironkun.hatenablog.com kenironkun.hatenablog.com kenironkun.hatenablog.com kenironkun.hatenablog.com kenironkun.hatenablog.com kenironkun.hatenablog.com

アンドリュー・V・マクラグレン Andrew V. McLaglen

生年:1920/07/28没年:2014/08/30 kenironkun.hatenablog.com kenironkun.hatenablog.com

パク・フンジョン Hoon-jung Park

生年:1975// kenironkun.hatenablog.com kenironkun.hatenablog.com

殺人の追憶

★★★★★ 2004年9月13日(月) トビタシネマ 野村や熊井や黒沢在りし頃の嘗ての日本映画が持ち得ていた社会派推理劇の豊穣なる文法に乗っとりつつ、得てしてノスタルジーに装飾される多くの未達感や悔恨は現実には今の時代にも綿々と繋がっているという詠嘆。そこ…

ダイヤルMを廻せ!

★★★★ 1992年5月12日(火) シネマアルゴ梅田 『サイコ』のシャワーシーン並の手間暇をかけたグレース絞殺シーンに今いちインパクト無くとも、殺人の打ち合わせの俯瞰ショットの歪で痺れるセンスは珠玉。本来唾棄されるべき不倫女に加担させられる悪意のパラド…

スパイダーマン2

★★★ 2004年7月31日(土) 梅田ブルク7シアター3 バイトをクビになるにせよ成績が下がるにせよ苦悩と言うには日常的に過ぎ、だから愛と天秤にかける正義が薄っぺらい。1作目同様主観的でアクロバティカルなカメラワークに拘泥し過ぎで糸1本で全体重を支え摩…