男の痰壺

映画の感想中心です

2022-04-01から1ヶ月間の記事一覧

狙撃

★★★★ 1993年7月11日(日) 日劇シネマ 若大将以降を模索する加山の真摯な虚無表現と森のパロディ手前のダンディズム。一歩違えば大滑りなところを生真面目に斜に構えず事を行い格好がついた。そういう作り手の姿勢に好感を覚える。堀川も『黒い画集』の冷徹さ…

マッスルヒート

★★★ 2003年3月10日(月) ホクテンザ1 どうにも甘ったるいおぼっちゃん顔で損しまくりのケインだが、さすが体技は半端じゃないね。オリジナリティ皆無だが米近未来B級アクションをそれなりに日本に移植して悪くない。哀川・加藤・金子3人のキャラも良く立ち…

ジュラシック・パーク

★★★★ 1993年8月1日(日) 北野劇場 導入の描写が半端な接写のみで構成され掴み損ねているから相当に緩い序盤がしんどい。が、ティラノサウルス登場から退場までのブッちぎりのモンタージュが一気に心臓をわし掴む。その余韻で相当に平凡な後半を疾走させた。出…

ロドリゴ・コルテス Rodrigo Cortes

生年:1973/05/31 kenironkun.hatenablog.com kenironkun.hatenablog.com

浜崎慎治 Shinji Hamasaki

生年:1976// kenironkun.hatenablog.com

TITANE チタン

★★★ 2022年4月11日(月) 梅田ブルク7シアター4 ジュリア・デュクルノーの前作「RAW」はかなり好きだったのですが、本作はここまで壊れてしまうと如何なもんかと思いました。ニコラス・ウィンディング・レフンが「オンリー・ゴッド」で半壊の旨味を醸し…

ピカソ 天才の秘密

★★★★ 2003年3月17日(月) OS劇場CAP 1枚の絵の創作過程に於て写実から抽象に向かい何十重にも上塗りされるその躊躇の無さに勿体無えと思いつつも一種のトランス状態に嵌っていく快感。ピカソ本人も製作側も申し訳程度にしか出さず、ただひたすらに絵そ…

湾岸バッド・ボーイ・ブルー

★★ 1993年7月4日(日) 天六ユウラク座 フィルムノワールめいた冷めた簡潔な描写は一応意図として好感が持てるが、ずっと冷めたままなので終いにはイライラしてくる。こういうのは、相当な技術に裏打ちされた画力がないと保たないのに、肝心の湾岸クルージング…

007/ダイ・アナザー・デイ

★★★★ 2003年3月14日(金) 梅田ピカデリー3 所詮はスーパーマンとは思うが絶体絶命の時のコンマ1秒の逡巡があるからボンドは段取り芝居の虚しさから逃れ得ている。アホなと思う場面もあるが見せ場の連続は総じてレベル高い。ミシェールには及ばないが共闘す…

キャスリン・ビグロー Kathryn Bigelow

生年:1951/11/27 kenironkun.hatenablog.com kenironkun.hatenablog.com kenironkun.hatenablog.com kenironkun.hatenablog.com

岩井澤健治 Kenji Iwaisawa

生年:1981// kenironkun.hatenablog.com

国会へ行こう!

★★★★ 1993年7月24日(土) ホクテンザ1 中央国政を直截に描かず代議士の地元政治活動に絞り描いたのが、みみっちくもコンパクトで成功した。胡散臭さ100%の緒形がここぞとばかりの快演で妻吉田日出子との『社葬』コンビも絶妙。義を通すには汚濁を吞むの…

夜を賭けて

★★★★★ 2003年3月17日(月) みなみ会館 ベタに生きることを恥ずかしいと思うことが恥。復興の余韻冷めやらぬ狂熱の時代を描くにはエネルギーが要る。嘗ての今村や浦山が持ち得たそれをダルな時代に叩きつけ今の時代を問い直させる。オーソドックスなカメラの縦…

昭和残俠伝 人斬り唐獅子

★★★ 1993年7月11日(日) 新世界東映 ファナティックな佐伯と対極的なまろみのマキノ作の狭間で得てして個性が埋没しそうな山下耕作作ではあるが、定番パターンに乗っ取って面白いことは面白い。しかし、藤純子の抜け落ちた穴は小山明子では補い切れないのも事…

ウォーレン・ベイティ Warren Beatty

生年:1937/03/30 kenironkun.hatenablog.com kenironkun.hatenablog.com kenironkun.hatenablog.com

レスリー・ヘッドランド Leslye Headland

生年:1980// kenironkun.hatenablog.com

キャッチ・ミー・イフ・ユー・キャン

★★★★ 2003年3月27日(土) 梅田ブルク7シアター6 60年代風軽快コメディテイストを装いつつ家族離散の苦悩をマジで描くという、どっちつかずのコンセプトをタイトルからしてのゴージャスさと陰影深いカミンスキー撮影で縁取り纏め上げたスピルバーグの力業…

クレージー 黄金作戦

★★★ 1993年7月11日(日) 日劇シネマ シリーズを多く見てるわけでもないが、ベガス大通りでのロケも大して効果的でもなくやっただけ感がさもありなルーティーンの果ての間延び記念大作。定型にはめられたクレージーの面々の脇で要所でポイントゲットする浜美枝…

トリコロール 白の愛

★★★★ 2003年4月28日(月) シネリーブル梅田1 寓話だとしても調子良すぎてシラけるが、男が異郷でしたのであろう辛苦と望郷の思いはマジ泣ける。そっぽ向かれれば尚愛おしい男の愛憎入り混じる思いも納得性がある。脇の賭博師が単調な物語に好アクセントを付…

タル・ベーラ Bela Tarr

生年:1955/07/21 kenironkun.hatenablog.com kenironkun.hatenablog.com

住田崇 Takashi Sumida

生年:1966/01/07 kenironkun.hatenablog.com

映画監督 河村光彦 「黒澤明のライフワーク」

先日、家に帰ると1通の郵便が届いており、新聞記事が入ってるそれは、差出人見たら河村からだった。彼は俺が学生時代に撮った8ミリ映画で主演をやってくれた男なのだ。 当時、程なくして黒澤「乱」のメイキングを撮りに行ってるみたいな話を風の噂で聞いて…

欲望の翼

★★★★★ 1993年8月6日(金) みなみ会館 隔絶された虚空間で、或いは夜の静寂で決してクロスしない5人の男女の想い。登場人物たちの息詰まりそうな閉塞感を亜熱帯林に舞台を移して解放するかに見えた語り部の視座が突如、神の視座に飛躍するかのようなラスト。…

栄光のル・マン

★★★★ 2003年3月17日(月) みなみ会館 年に1回フランスの片田舎で開催される世界的な祭に持ち込まれたカメラの特A級の臨場感が全てでドラマなぞどうでもいい。その風景にマックイーンを立たせて違和感のない高度に静謐な融合が果たされている。(cinemascape)…

激動の1750日

★★★ 1993年7月11日(日) 新世界東映 「実録」的題材なのだが、あくまで筋を通そうとする中井貴一の立姿は「任侠」のそれであり安定感がある。組織もへったくれもない個のドラマツルギーに矮小化されゆく90年代実録路線の端境期に位置する70年代の残り香。…

コゴナダ Kogonada

生年:/// kenironkun.hatenablog.com kenironkun.hatenablog.com

今関あきよし Akiyoshi Imazeki

生年:1959/11/19 kenironkun.hatenablog.com kenironkun.hatenablog.com

殺人に関する短いフィルム

★★★★ 2003年4月29日(火) シネリーブル梅田1 青年の殺人に至る背景が解き明かされるにつれ感情移入を強制される居心地の悪さを感じたのは事件と社会構造とのロジカルな因果関係を解き明かせてはいないからだろう。にしても、このフィルター駆使による閉塞感…

病院で死ぬということ

★★★★★ 1993年8月2日(月) テアトル梅田2 1996年8月24日(土) 萩市民館大ホール 死ぬということを描いた部分の抑えた台詞回しや固定カメラに作為を感じるとしても、この死にゆく者にしか感じ取れないと思わせる市井の風景や何気ない人々の営みの美くしさと愛お…

ディレイルド 暴走超特急

★★ 2003年3月21日(金) ホクテンザ2 馬鹿レトロなオモチャの列車であっても、『カサンドラ・クロス』まんまであっても我慢はするが、思いつきでやっつけたかの如き編集の痴呆振りには我慢が出来ない。バン・ダムらしい当りキャラであったしローラ嬢の女泥棒…