男の痰壺

映画の感想中心です

映画感想【ふあ~ふの】

ファンタスティック・ビーストと黒い魔法使いの誕生

★★★ 2018年11月26日(月) MOVIXあまがさき11 まず、俺は「ハリー・ポッター」シリーズは1本も見てません。 でも、この映画の前作は見た。 で、おもしろかった。 とにかく、主役の2人が良かった。 子供のころから、魔法動物しか友達がいなかったら…

豚と軍艦

★★★ 1977年11月20日(日) 東梅田シネマ 豚の大群とマシンガンが全ての汚濁を無に帰するというクライマックスありきで、そこに至るあれやこれやが喜劇というには重くシリアスには役者陣も戯画的に過ぎる。ヒロイン吉村実子も風穴を開ける清風を纏うには内実が…

FORMA フォルマ

★★★★★ 2014年10月6日(月) TOHOシネマズ梅田5 画面隅々まで張り詰める情動の予兆。長焦点レンズで切り取られた枠が日常を異化させるダイナミズムを生理的に知悉してるが、根底に横たわるのは同族嫌悪とも言える悪意。その確執は物語内の2人の女に留ま…

ファーナス 訣別の朝

★★★★ 2014年10月12日(日) MOVIXあまがさき2 「行くか叔父貴」「うむ」と阿吽の呼吸の後『残侠伝』的破綻へは向かわぬところが美点でもあり糞詰まり的でもある。『ディア・ハンター』ライト版な展開も既視感バリバリだが、それでも素晴らしい。最高な…

福福荘の福ちゃん

★★★★ 2014年11月29日(土) 大阪ステーションシティシネマ6 壊れた者を世界に取り込む理想郷は母性的であることが要件と思われ、リアクター福ちゃんは男と設定されても大島が女であることは皆知ってるから成立する。ノンケ山田が察知して去るジェンダー混沌…

フィニアンの虹

★★★ 2018年7月15日(日) プラネットスタジオプラスワン コッポラのメジャーデビュー作であるし、かの「ゴッドファーザー」の2本手前の作。 なんだから、もっとフィーチャーされてもいいんだけど…。 まあ、あんまりオモロくもないんだわ。 ブロードウェイの…

フォックスキャッチャー

★★★★ 2015年2月24日(火) 大阪ステーションシティシネマ8 精緻な心理劇であり全篇にわたり不穏な緊張を持続させる演出は文句なく素晴らしいのだが、言うたらデュポン一本かぶりの展開で余りに単線構造で視野が狭い。孤独なマザコン大富豪の自己崩壊を描く…

ふたりでスローダンスを

★★ 1980年11月18日(火) 大毎地下劇場 冴えない親爺の話というならそれはそれでいいのだが、良識的なる仮面の下のおっかなびっくりの下心を爆裂もさせぬままに曖昧に温く物語りは進行するだけ。いくらなんでも地味すぎ。『ロッキー』ヒットの余波で日の目を見…

瘋癲老人日記

★★★★ 2018年6月5日(火) シネヌーヴォ 谷崎原作のド変態映画なのだが、奇をてらったところがないのがいい。 増村あたりが撮った「卍」や「刺青」。 市川が撮った「鍵」や「細雪」。 とか、色気を出して原作に拮抗するもんをっていう力みがあります。 その点…

復讐するは我にあり

★★★★★ 1979年4月29日(日) ダイニチ伊丹 1980年11月5日(水) 伊丹ローズ劇場 噴火寸前のマグマを押し隠した如き交わす視線の腹芸合戦を堪能する映画で主演5人の組み合わせバリエーションが堪らん。浜松シークェンス導入の手持ちカメラのライブ感を筆頭に姫田…

ファール・プレイ

★★★ 1979年7月21日(土) 大毎地下劇場 ハリウッド王道のロマンティック・コメディ・スリラーだが、エレガンスが足りずもさく、スリルを醸すには下手で、ゴールディのコメディエンヌは買うがチェイスは鈍重な木偶の坊だ。ダドリー・ムーアの異常だけ突出してい…

フェリーニのローマ

★★★★ 1978年4月2日(日) SABホール 自家籠中の猥雑と郷愁のカオスとして呈される古代から現代に至るローマに纏わる エトセトラ。闊達だが食傷も感ずる中、「地下工事の掘削機」・「高速道の渋滞」・「古都 遺跡の照明」など偏愛的な無機物質愛には惹かれる…

風林火山

★★ 1978年5月28日(日) 伊丹ローズ劇場 何もデヴィド・リーンを期待したわけでもないが、大河感が無さすぎる。歴史の陰にスポットを当てる井上原作の滋味を三船が仕切って台無し。土台解釈が違いすぎる。謙信裕次郎登場に至っては最早哀しく笑うしかない。(ci…

FOUJITA

★★★ 2015年11月29日(日) シネリーブル梅田1 どう考えても2つの時代の作風の変節に踏み込むしかない映画なのだが、風景や環境描写だけでアプローチしようとして木端微塵に玉砕したみたいだ。パリ時代のデカダンやアナーキズムの欠如が致命的。ど素人の学…

ふたりの旅路

★★★★ 2017年7月29日(土) 第七藝術劇場 異郷の地で自分を見つめなおす。 内省的で真摯で静謐。 「24時間の情事」 「ロスト・イン・トランスレーション」 といった映画の逆バージョン。 そんなに期待もしてなかったが、予想外の出来に驚いた。 全篇、全カ…