男の痰壺

映画の感想中心です

映画感想【ほ】

炎のメモリアル

★★★★ 2005年7月16日(土) ホクテンザ2 信念を持てる仕事と分かち合える仲間と愛する家族。50年代フォード映画のような揺るぎなき信念。それ以外のものは描こうともしない木訥な作りは『インクレディブル』同様の回帰願望を思わせる。世相はループする。そ…

ホステージ

★★ 2005年8月15日(月) 新世界国際劇場 折角の多角的な複合事件を設定しながら錯綜するサスペンスの醸成が全く出来ていない。単視眼的な構成であり初源的カットバックさえもろくすぽ使い方を知らんようだ。何より泣き虫ガキが相手では本気汁を分泌さえできな…

ボーイ・ミーツ・ガール

★ 1992年10月4日(日) みなみ会館 80年代を代表するインディーズ出の3人(ジャームッシュ、カラックス、スパイク・リー)のブレイク前の作品が揃いも揃って青くて観念的なのは或る意味出来過ぎだったような気さえする。(cinemascape)

ホット・ショット

★★★ 1992年10月10日(土) 新世界国際劇場 カッコつければつけるほど何かおかしい確信的天然のチャーリー・シーンの登用が成功の要因。壊れてハジけるにも物を言うのは「思いこみ」でこなして来たそれなりの芸歴。元ネタは観てないが文句無く笑える。(cinemasc…

ほんとうのピノッキオ

★★★ 2021年11月15日(月) 大阪ステーションシティシネマ7 「ほんとうの」ってなにがやねん。普通のピノキオやないかい。原題も単に「ピノキオ」やん、ええかげんなことすなよ配給会社。 ってことで、「本当は怖い童話」みたいな先入観を持ってた俺はかなり…

暴力金脈

★★★ 1992年10月25日(日) 新世界東映 企業と暴力団の癒着という未開領域に挑む…なんていう気は無いのは端から解ってはいるが惜しい題材であった。結局は個の対決に収斂してしまうのがトホホである。小沢や大滝の半端な投入が山本や熊井との比較感を呼び起こし…

ボンデージ

★★★ 1992年12月27日(日) シネマヴェリテ 職人化したラッセルが汎用的に録り続ける中庸世界。こんな娼婦か1人居りましたとさな物語はあまりに小さな世界で殊更な新味や感慨はない。テレサのボンテージ姿が撮りたかっただけかもの疑念が拭いがたいなか手慣れ…

ぼんち

★★★★★ 1991年1月26日(土) 毎日文化ホール 船場ブルジョワジーの凋落と時代のエネルギーを呑んで生きながらえる女たち。栄華を極めた60年大映の女優陣揃い踏みの圧倒を諧謔で受ける崑も雷蔵も鯔背だ。3人の女たちが高らかに談笑する入浴場面。ここに至って…

ホワイトハンター ブラックハート

★★ 1991年2月24日(日) 新世界国際劇場 『アフリカの女王』製作裏話的なケレンとハッタリが全く無いところを良いと思うか物足りないと思うかだが、50年代ハリウッドの豊穣さを期待するとうそ寒い。撮影そっちのけで象ハンティングに没頭する映画監督の心の…

暴走機関車

★★★★ 1991年3月3日(日) トビタシネマ 異常な刑務所長に抗するにヴォイトが切れて微妙に逸脱するあたりに通常ではないドラマトゥルギーが発生する。極寒のシベリアを暴走する重機関車上の望遠でとらえられた人影。その剥き身な生々しさだけで興奮しちまう。妥…

劇場版 ポケットモンスター ダイヤモンド&パール ディアルガVSパルキアVSダークライ

★★★ 2007年7月29日(日) ナビオTOHOプレックス3 丸っこいポケモンが無邪気に戯れる庭園の奥底で何十年にもわたり忌み嫌われながらも思いを全うし続けるダークライと隔世にわたる聖女の物語。サトシやピカチュウやロケット団のようなヘタレを後方に退け…

HOME FIGHT

★★★★ 2021年9月5日(日) シネリーブル梅田2 「その日、カレーができるまで」にカップリングされて劇場公開された短篇である。元々は斎藤工プロデュースによる「TOKYO TELEWORK FILM」なるオンライン企画の中の1篇です。 兄妹によるどうっつうことない会話…

ポイント45

★★★★ 2007年8月25日(土) トビタシネマ 唾棄すべき最低のDV野郎ではなく男は誰に対してもサイテーな野郎だった。そこが、まだしもだし、グダグダの男と女の腐れ縁は、ミラのペチャパイの哀切さに補完され見応えがある。ただ、どうにも終盤は商業主義的な…

墨攻

★★★ 2007年8月25日(土) トビタシネマ アクロバティックな攻防戦を排したのは好感を持ったが、そもそも非戦を説くべき墨家が戦争プロとしての戦略に長けてるアンビバレンツを強固に描かないので、どこか視点が定まらない。終盤は安直なヒロイズムに流された…

ボーン・アルティメイタム

★★★ 2007年11月10日(土) TOHOシネマズ梅田3 平常温度から一気に沸点に到達する速度が並ではない。序盤のウォータールー駅での攻防の細密手工芸の如き編集美に至福を感じたが、そのまま昇天できれば良かった。アレン再登場での出し殻感が尾を引き物語…

劇場版 ポケットモンスター ダイヤモンド&パール ギラティナと氷空の花束シェイミ

★★★★ 2008年8月3日(日) TOHOシネマズ梅田3 相変わらずの「行けーピカチュウ」には辟易するが、手塚治虫の嫡子とでも言うべきこましゃくれた新キャラのシェイミが良い。そして、列車や船での道行きの思わぬ旅情感。特に船シーンでのポッチャマやシェイ…

僕らのミライへ逆回転

★★★ 2009年3月21日(土) 新世界国際劇場 弛緩した展開は確信的なのだろうが、ならジャック・ブラックのゲロ芸みたいなので風穴でも開けて欲しいのに妙にマトモ路線の映画愛謳歌の展開。本気でもなかろうと思いたいが本気か?…そうなら居心地が悪い。あと、…

劇場版 ポケットモンスター ダイヤモンド&パール アルセウス 超克の時空へ

★★★ 2009年7月26日(日) TOHOシネマズ梅田1 3部作を纏める趣向は巨大ポケモン勢揃いのみで、それが繰り広げるバトルは大味で『怪獣総進撃』並の付け焼き刃感。人語を話すアルセウスにゲンナリし物語も凡庸であった。ダークライやシェイミ並の強固な脇…

ポルノ時代劇 忘八武士道

★★ 2009年8月23日(土) 日劇会館 丹波が何に絶望し虚無的になったのかが明かされぬままに「忘八」という畜生道に墜ちていくのは、うがった見方をするならポルノで女の裸がありゃあよかろうという一種嘗めきったかの如き石井輝男に貴様あ~!と考え出すと観…

火垂るの墓

★★★ 1988年9月18日(日) 新世界劇場2 アニメの持つ自由度を自ら束縛しているが、叙事的描写においてクール。ただ、それでも原作の持つ乾いた描写は埋もれている。怒りの代わりに叙情性が抽出されたのは否定はしない。ただ、それを殊更とやかく言うのは野暮。…

ほんの5g

★★ 1988年12月18日(日) 長崎松竹 一直線少女の奮闘譚でもなく、モラトリアムからの脱皮を謳うでもない。ほとんど製作意図不明の物語を緩い演出と緩い役者が繰り広げる(富田靖子除く)。題名も軽いが中身も軽いよ。(cinemascape)

ボーイズ・オン・ザ・ラン

★★★★★ 2010年2月18日(木) テアトル梅田2 絵空事の勝つか負けるかではなく折り合うか突っ張るかというリアリズムの地平で立脚している。揺れ惑う主人公の行く道は感情の振幅の間の隘路との納得感があった。血と精液と鼻水と小便と汗と涙にまみれて俺も疾走…

ホテル・ニューハンプシャー

★★★★ 1986年12月7日(日) 梅田ロキシー 異質であることの生き難さや死を始め災厄が降りかかるが成るようになるさという大局観が基底にあって、そこを信じられる限り奇矯さはあざとくない。リチャードソンの視線は怜悧だが好対を為す編年記『ガープ』と同様に…

ポルターガイスト2

★ 1986年11月2日(日) 友楽会館大劇場 ブライアン・ギブソンがトビー・フーパーに比して殊更凡庸と言う訳でもなさそうなのに、これ程つまらない代物になったのは、在り来たりの怪異譚をとことんグレードアップ出来るスピルバーグの欠落。過信と奢りの産物。(c…

ボディ・ダブル

★★★★ 1985年6月15日(土) 大劇名画座 ヒッチコックから気取ったユーモアや英国風厳格を取り除き欲望のままの悪趣味な嗜好を抽出した合せ鏡のようなパロディ。しかもデ・パルマにはテクニックもあるから本気のフリをしても様になる。サバけた世界に、どっぷり…

ボストン物語

★★★★★ 2021年2月14日(日) プラネットスタジオプラス1 ボストンがどういう都市なのか何にも知らなかったが、アメリカで最古の都市なんだそうで、ボストン人らは、そういう歴史や伝統を重んじ、新興の成り上がりニューヨーク人が嫌い。 そういう背景がドラ…

北北西に進路を取れ

★★★★★ 1984年12月1日(土) 梅田ロキシー メイソンアジトや国連本部の偏執的直線造形はグラントの緩さでバランスを取らねばキツすぎる。マクガフィンのみで成立した究極のカスムービーは強固な確信で純粋映画領域へ突入。しかし、真の驚愕は非スタジオでの複葉…

ポリスアカデミー

★★★ 1984年10月31日(水) 友楽会館大劇場 破壊のアナーキズムもハートに突き刺さるシチュエーションも気の利いた風刺も無いから食い足りない。只管に多彩なキャラを造形することで突破しようとしているがあんまり面白くない。拳銃狂のタックルベリーが敢えて…

炎のランナー

★★ 1983年7月14日(木) 戎橋劇場 仰々しいお洒落な音楽に乗って、とんでもなく在り来たりなスローモーションで疾走する選手達。コマーシャリズムの極北とは言え露骨過ぎ。より速く走る肉体という原初的テーゼは懐古趣味でピューリタニズムな形骸に囚われ陳腐…

ホモ・サピエンスの涙

★★★★ 2020年11月20日(金) シネリーブル梅田1 ロイ・アンダーソンの映画は、前作「さよなら人類」を見ただけだが、毎回、こんな感じなんやろなと思わせる。ちょっとした小噺というかコントというかの集積で、しかもオチは無い。 2つ目のエピソードで、昔…