男の痰壺

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新米記者トロッ子 私がやらねば誰がやる!

★★★ 2024年8月13日(火) テアトル梅田4

文芸部部長の西園寺が新入生の所に宣う。「今後、私のことお姉様とお呼び」おーぶっとんだ世界が繰り広げられるのか、と期待したがそこまでではなかった。

80年代に角川映画で量産された女の子が事件に巻き込まれるジュブナイルミステリーの復刻として過不足ない出来だが、やっぱ世界が学園内にとどまるので箱庭感が否めない。高島政宏は怪演と言っていい出来だが、彼の学園理事長との確執だけではやっぱ高がしれる。

 

演技経験のない藤吉夏鈴を主役にして、ほとんど棒に近い素人っぽさを、先述の西園寺役の久間田琳加、新聞部部長役の高石あかりのキャリアもある2人がグイグイ押して引っ張ってる感じは悪くはない。しかし、佳境の選考会での藤吉の挨拶・決意表明はさすがにあれでは映画の肝さえも逸らしてしまう。一皮剥けるに至ってない。そのへん相米や澤井だったらもうちょい何とかさせたんじゃないかな、とか思いました。

 

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