男の痰壺

映画の感想中心です

ロスト・ワールド

★★★ 2024年8月12日(月) プラネットプラスワン

1925年制作のジャンルの始祖みたい。完全版は100分らしいが見たのは55分版。女性の弁士(?)つき。初めての経験です。

まあ、始祖であるからそりゃ後のものに比べると恐竜の出来は知れてる。何だか粘土感半端なくヌメっとして気持ち悪い。ハリーハウゼンに延伸されると言うよりシュヴァンクマイエルに連結すると言った方がしっくりする感じでしょうか。

 

意外だったのが、アマゾンの秘境の恐竜生息地帯に舞台が限定されてるんやろ思ってたら、ちゃんとNYに搬送された恐竜が街中で暴れる件があるんですね。まあ、ティラノじゃなくプロントザウルスなんであまり怖くないんですが。それでも、なるほどスピルバーグジュラシックパーク2作目で本作のタイトルを冠したのはオマージュやったんやなと今更に思った次第です。

 

島では猿人が出てきます。まあ、その出来は推して知るべしなんやけどね。

 

ジャンル始祖たることへの敬意を払いつつ、それでも粘土質の滑りが気持ち悪い恐竜。それは意図せぬ方向で継承されクレイアニメの粘液性へと変容していく。ヒネてないスピルバーグはロンドン上陸の興奮を素直にトリビュートした。それも又らしく好ましい。(cinemascape)

 

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