男の痰壺

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花折り

★★★★ 2021年8月15日(日) シネヌーヴォX

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他愛無い日本昔ばなしもどきのようだが、それは日本昔ばなしを貶めるような意味ではない。

小坊主のゲス性根や住職の俗物ぶりが余す所なく徹底的に笑いのめされて溜飲が下がります。

それは、既成概念にしがみつくバカな権力者を叩きのめすことに繋がるから。

 

とにかくこの映画、小坊主の坊主ともあるまじき堪え性の無さが弾けてます。面白いし憎めません。そのユーモアは、彼が我々の合せ鏡であることの苦みを緩衝してくれるでしょう。

 

我欲が凝固した住職の面相に対して小坊主は可愛げがあるように見えるのだが、豈図らんや堪え性ゼロで意地汚なさは天井知らずなのであった。盃にこっそり数珠たらし込んで付着酒をぺろ〜り美味なるかなのいじましさ。既得権の受益階級をとことん貶める。(cinemascape)

 

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