男の痰壺

映画の感想中心です

夜の帳の片隅で シネスケ関西老友会

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先週末、2年ぶりに映画同好サイト cinema scape の同人2人、SNT、SCN両氏と飲んだ。かれこれ20年腐れ縁のように集まってる面子で、初期のころはオフ会の名の下女性の参加者も多少あり、今より皆若かったので壮士然とした気概もあったのだが、もはや枯山水と化した集いは文字通りの腐れ縁なのであった。

 

しかし、宴が始まるとSNT氏がいきなりぶちこんてきた。要約すると先日、小松菜奈の映画を見たらベッドシーンなのにオッパイ見せないどころかパンツはいたままなんはおかしいやないかい!ということであった。氏は憤りをぶちまけたあと、小松菜奈なんて何の興味もないけどな!と最後っ屁をかますのであった。

 

俺は問題の本質には10年以上前から気づいていた。「私の男」についてシネスケに「二階堂ふみのブラ・パン剥ぎ取れ」と書いてほどなく、2ちゃんねるで「けにろんキモ!」との書き込みを見て時代はここまで病んでしまったと嘆くしかなかった。

 

70年代、スクリーンの中のミューズたち、秋吉久美子原田美枝子桃井かおりやその他全ての女優たちは脱ぐのが当たり前であった。そういった失われた時代への想いを熱く語れば語るほど、俺の前立腺は刺激されて久しく忘れていた剛力を股間に感じるのであった。

 

俺たちは、止めどない多くの欲望が封殺される或いは半ば自主的に封殺せねばならない時代に生きている。希望へのとば口は閉じられ、鬱積したカルマはマグマ化して流れ出そうとしている。前日には北新地で24人が放火殺されたばかりであった。誰かがバルブを開けないと何かとんでもない致命的な破砕が生じるかもしれない。

 

2時間で店を追い出された俺たち3人は、狂騒の週末の街中を行く。人が次々ぶつかって来るが、構ってる暇なぞない。お前ら、このままでいいのか!お前ら、タンクは満タンか!お前ら、破裂しないでいれるか!怒りに任せた問いかけを叫びながら。

そして、3人の姿はタコ焼き屋に吸い込まれていくのであった。