男の痰壺

映画の感想中心です

おもひでのしずく (2010年12月23日 (木))

※おもひでのしずく:以前書いたYahoo日記の再掲載です。

 

めくるめく想念

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世間は天皇誕生日だとかで天皇に何の関心もない連中まで便乗して休んでやがるのだが、俺はお仕事に勤しまないといけなく、祝日の朝っぱらから大阪は北の兎我野町から太融寺界隈を徘徊していたのだが、でこの界隈と扇町通りを挟んで北側の堂山町神山町あたりが北有数の風俗&ラブホ街なのであって、午前10時だというのに男と女のカップルがイナゴの群れか雲霞の如くにあっちでもこちでも歩いてやがるのが鬱陶しく、どうみたってまともなカップルなはずもなく、出会い系なのだろうが、にしてもギャル然とした娘と親爺の取り合わせならまだしも、ナチュラルメイクの普通系女の子と普通に充分モテるであろう若い男たちが、こういう風にしか性処理できない今の世の中ってなんなん!と1人憤り、また早く生まれておいてよかったと安堵もしつつ、世間の女たちよ年収200万の男とでも結婚しろよ、苦労もまた楽しからずや愛さえあればなぞと思うというのは嘘で、こいつら朝っぱらからうらやましいぜ、仕事なんかアホらしゅうてやってられっかと映画館でフテてやるぜと茶屋町に「キック・アス」を見に行ったら満席とやらで入れず、仕方なく横の国内最大規模をうたって先日オープンしたジュンク堂書店に入ってみて、映画本コーナーに行き阿部和重の「映画覚書」を手に取ったのだが、映画評なら同じ阿部で阿部嘉昭も好きやなと意味なく1人ごちつつパラパラとめくってみればカーペンターの「ゴースト・オブ・マーズ」が空前の傑作だなどと書いてあり、これは一種の踏み絵映画であり、俺はそれを踏めなかった落後者なのだと暗澹たる気分にひたりつつ、数年前に居酒屋でKとHというシネスケコメテの踏み絵を踏めた2人を前に「ゴースト・オブ・マース」について延々と語らった末結局何が良いのかわからない自分を被虐的に貶めつつ飲んだ焼酎ロックのやるせなさも又愛しく、当時はシネスケも1日新規コメントが20ページ超えたもんだぜと虚しく思いつつも、明日はクリスマスイヴなんだぜベイビー!あの娘と仲良くお手手つないでくぐる太融寺のラブホの入り口も又見果てぬ夢かな。