男の痰壺

映画の感想中心です

散歩する侵略者

★★ 2017年9月10日(日) MOVIXあまがさき5
イメージ 1
柄にもなく、まっとうなものをやろうとして案の定スベッたようなもんだと思う。
何をやるかって?愛だそうだ。しかも、男と女の。
それは、極めてミニマムな至近距離の関係に存在する。
 
に、対して宇宙人の侵略という大状況が設定される。
…のだが、ここが致命的に失敗している。
出涸らしの黒沢ギミックを弄して描かれた箱庭的に収縮した侵略は大昔の自主映画のよう。
あの、宇宙人を追う追撃チームのような男たち。
まるで、TV番組の逃走中のハンターやんか。
そんなんやったら、出さなくてもいい。
 
長澤まさみは夫・松田龍平を2度失う。
他の女との浮気によって。
そして、宇宙人の侵略による人格喪失によって。
多分、1回目の喪失で「愛」は失われていたはずなのだが、2回目の喪失で一寸回復した…らしい。
まるで、腐れ夫だったが、認知症になって介護してるうち情がわいた…みたいな。
 
そんなんだから、終盤に「愛」だ-って全面肯定したって、まさみにはどんだけ愛があったの?
って話なんすっよ。
 
あっちゃんやキョンキョンの使い方もも馴れ合いの無駄弾っぽくて何かイヤだね。
 
柄になく「愛」をやろうとし案の定スベッた。宇宙人侵略という大状況を設定したが出涸しギミックを弄し箱庭に収縮した大昔の自主映画めく。妻は夫を2度失う。1度目で喪失した愛は2度目で回復したらしいが認知症介護で情が湧いた程度レベル。虚ろな全肯定。(cinemascape)