男の痰壺

映画の感想中心です

2025-06-01から1ヶ月間の記事一覧

競泳選手ジャン・タリス

★★★ 2018年3月17日(土) プラネットスタジオプラス1 夭折の天才ジャン・ヴィゴの初期短篇というか、何やろか今で言うPR映画か…。 でも、彼の速さの秘密を究明する。 とか、彼のお茶目なキャラをフィーチャーする。 また、彼の強さで国民を鼓舞する。 …とか…

ジェイク・シュライアー Jake Schreier

生年:1981// kenironkun.hatenablog.com

驟雨

★★★★★ 2015年5月17日 シネヌーヴォ 断片の集積で小さな世界の混濁と無常を余すことなく描いた脚本が素晴らしいのだが、それでも東宝的微温庶民掌話になりかねぬところを成瀬のニヒリズムが全篇呪縛のように覆い痛烈。結果小粋なラストも輝く。カメラも良く同…

世界崩壊の序曲

★ 1980年12月9日(火) 伊丹ローズ劇場 島の火山が噴火するだけだってのに「世界の終わり」とは腹が立つを通り越し山師アレンのハッタリに畏敬の念すら覚えてしまう。しかし、そこに「序曲」とつけざるを得ない配給業者の良心の呵責。その苦渋の選択に一抹の希…

サンダーボルツ*

★★★★ 2025年5月26日(月) 大阪ステーションシティシネマ10 マーベルだのアベンジャーズだのはウンザリしてる俺なんですが、時間的に合うのが他にこれと言ってなく、又最近のマーベルではマシとの評も見てたこともあり見た。そして、確かにマシだと思った…

やさしい女

★★★★ 2015年6月9日(火) シネリーブル梅田1 女ってのはわけわからんという詠嘆を醒めた諦観で語るのと、現在進行形のパリの景観が関係性の怜悧を抱擁するかのような柔らかな情緒を帯びる点で『白夜』と好対を為す。しかも結局の底意は不寛容であり、そこは…

どこでもない,ここしかない

★★★ 2018年3月18日(日) 梅田ブルク7シアター3 先月末のことなのだが、所用があってプラネットスタジオに行った。 事務所でT氏と話していたとき、となりの映写室でゴソゴソ音がして、男が姿を現した。 俺は一瞬、ロッチの中岡や!と驚いたのであったが、…

上海特急

★★★ 2025年5月26日(月) プラネットプラス1 「モロッコ」や「間諜X27」とか見てれば、この映画がディートリッヒにメロメロなスタンバーグ映画の到達した結晶として見れたのかもしれませんが、あいにく未見の俺には勝手にせーやの大してオモロくもない映…

新宿スワン

★★★★★ 2015年6月7日(日) MOVIXあまがさき3 ハウツー&成長譚のおそろしく古式床しい物語で主人公の少年漫画的一本気な価値観が強度を倍加させている。金子の胡散臭さと深水の狂犬ぶりが嬉しく70年代的で一旦中二サイドに陥りかけた流れを切り返した園演…

自然の歴史(組曲)

★★★ 2015年3月28日(土) シネヌーヴォ 生きとし生けるものは、魚貝から人体までじっくり見ると須らく気持ち悪いことを生体・死体織り交ぜて再確認させるのだが、しかし、結局は物喰う口の租借ほど摂理に従順で恥知らずな行為は無いという人間嫌いのアイロニ…

ノスフェラトゥ

★★★ 2025年5月26日(月) 大阪ステーションシティシネマ5 ムルナウ版は未見だがヘルツォーク版は見ました。そんなんで、今更おんなじ話を見たくもなかったんですが、時間が合うのがこれしかなかったんで。 ロバート・エガース積年の企画だそうだが、「ライ…

曽根崎心中

★★★★ 1979年2月10日(土) 伊丹ローズ劇場 浄瑠璃言葉をハイで一本調子な木訥さで朗ずる2人。怨み節を思い詰めた目力に昇華させた梶芽衣子が一世一代の美しさで宇崎竜童の一生懸命のヘタレと絶妙な噛み具合。左・橋本・井川のサポートも強固極まりない。(cine…

ハンカチのご用意を

★★★ 1980年11月30日(日) 梅田東映ホール 歪なまでに変形しゆく世界観をあくまで日常として呈示しようとする気概は買うが、足りないのはパワー。かつてブニュエルやパゾリーニが保ったテンションを低迷期の仏映画で示現するのはしんどかった。微妙な出来だが…

前田哲 Tetsu Maeda

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