※おもひでのしずく:以前書いたYahoo日記の再掲載です。
真夏の夜に思う日本国の行く末
昨夜、地元の少年サッカークラブが主催する花火会に行ったのだが、市販のショボい花火に目を輝かせて見入る息子たちを見ていて不憫に思った。
子の親になって、かれこれ7年経つが、ろくに何もしてやってない。
何年前だったろうか…。
長男は小児喘息と中耳炎を年がら年中併発して医者通いを続けていたのだが、或る夜中に狂ったようにわめき出したことがあった。内耳に水が溜まったのである。夜間診療所に連れて行ったが、鼓膜に針を刺されることに、ひどく怯えて困った。俺は何と言ってなだめすかしたのだろうか…。「お薬塗るだけや」とか何とか言ったかも知れない。心休めの麻酔薬を塗って10分待てと言われ、人気の無い深夜の待合室で怯える息子を膝に寝かせ頭をさすってやっていたときの感触は今でも度々脳裏をよぎる。
何年前だったろうか…。
炎天下の日曜に息子2人を連れて場外馬券売り場に行った帰りに次男が雑踏でしゃがみこんだ。だっこして歩き出したら、俺に抱きついてきた。普段決して俺に対して甘えた素振りを見せない次男が今日は妙に甘えてやがんな…と思ったかも知れない。しかし、電車の中でも再三同じ行為を繰り返す。結局、次男は下痢だったのだ。周期的に襲い来る腹の痛みに耐えかねて俺にしがみついて来ていたのだった。しかし、あのとき、ぎゅうと抱きしめられた感触は今でも度々俺の脳裏をよぎる。
子供は瞬く間に大きくなっていく。
親と過ごした日々は、次々と忘却していくだろう。
ただ、幾つかの刻印された思い出は親の中に永久にとどまる。
俺は正真正銘の親不孝者だが
俗に言う「子ができて解る親の気持ち」というのは事実だとは思う。
少子化が極まり数年後には日本の人口は減少に転じるらしい。
世の女性諸君に言いたい。
頼むから妥協してくれ。
まだ間に合うかも知れない…
俺が年金もらうころには…。