★★★ 2025年5月21日(水) Tジョイ梅田5

亮平の結婚式の挨拶長すぎるし、聞いてて居た堪れなくなりました。
って言うのも数年前に、俺も長男の結婚式で新郎の父として挨拶する機会があり、映画と同じように事前に書いていた文案を途中でやめてアドリブに切り替えるパフォーマンスの結果しどろもどろになり散々なことになった覚えが頭をよぎったからです。まあ、そんなこと抜きにしても亮平のはクドいわ。
予告篇の印象から、産院に於ける赤ちゃんの取り違えみたいな話が根底にあるのかと思っていたら違ってた。スーパーナチュラルな事象が人間ドラマを起動していくってことでは本年公開された「ファーストキス」なんかも頭に浮かんだりした。
役者陣が須く物語世界に適合して心地よいワールドを形成しているのが良かった。亮平・架純は兵庫県、ウイカ・阪神巨人は大阪と、主要面子を関西人で固めたのが、この東大阪舞台の物語に無理のない平易なリアリズムを与えている。特に女2人のザ・大阪女的な腹の据わりには既視感が拭えなかった。
そんなんで、関西人の俺としては基本この映画好きなんやけど、亮平意固地すぎ、妹のスーパーナチュラルな事象認めろやとのイライラ。そして結婚式の先述の挨拶のクドさもあるが、他にも引っかかる。結婚を機に失われていく記憶というなら、バージンロードでの酒匂の介添はどう思ってたん?とか、新郎側の列席者ナッシングなのは変やろとか。
東大阪を舞台に演者の多くを関西人で固めたのが自然体のリアリズムを付与して心地良いワールドを形成。ただ架純の顛末に対して亮平意固地すぎるし肝腎要の結婚式挨拶クドすぎ。その他式に関しては?が諸々。喪失への惜別は新たな祝意に上書きされる。